
今日も暑い一日でしたね~ 私は、昨日の大峯山登山参拝の疲れも残っていましたが、元気に入魂式に朝早くから行ってきました。 本日9月9日は大安で各地で入魂式が行われたみたいですが、私が目指したのは泉佐野市長滝中の番の修理入魂式でした。 ご存知の方も多いとは思いますが、長滝中の番のだんじりは、先日新調した岸和田旧市大工町(先々々代)が江戸時代文久2年(1862)に新調した非常に貴重な作品なんです。 貴重な作品ゆえに昔から有名で、一番初めに見たのは、30年以上前でそれから幾度と無く拝見していますが、今回の入魂式で是非に見たかったのが、このだんじり主屋根が上下に動くという現存するだんじりでは、ただ一台の珍しい作品で、入魂式で上げ下げしてもらえるという情報を頂いていたので、他の入魂式も見たかったのですが、ここの一点張りで見に行かさせて頂きました。 それでは、大工:梶冶三郎重忠師、彫物師は当時のだんじり彫刻の雄であった【浪花彫】花岡一門が作事した超貴重な作品を見て頂きましょう♪

▲午前7時長滝の氏神様である由緒ある蟻通神社に到着するとだんじりはすでに据え置かれ神事の真っ最中でありました。ほどなくして、お披露目曳行をするようなんでついて行くことにしました。

▲勢いよくお披露目に出る中の番。

▲やはり、秋祭りには稲穂が良く似合います♪


▲お披露目に来た中の番を出迎える東の番。

▲合わせます♪

▲曳行中の動画1
▲曳行中の動画2

▲そして、だんじり紹介です♪古い形式なんで、先ほどお話したような色んな細工がたくさんあるんですが、現来彫物中心なんで、ちゃんと紹介できるかどうか・・・(笑)腰周りは、三段で大連子・小連子・土呂幕と続きます。また、彫物図柄は太閤記の【朝鮮の役】統一と言われています。

▲主屋根・後屋根ともきれいになっていました。懸魚には、「雲に青龍」。

▲平方向。これが、四つ屋根だんじりの所以である葺地部分から破風が細工されていまして両平にあります

▲ちょっとアップです。ほんま変わった細工ですよね~

▲他のだんじりと比較してみましょう♪左上が中の番ですが、枡合上の二段の垂木を両方とも潰しています。右上が先日紹介した長承寺(五軒屋町先々代)ですが、屋根に近い垂木はそのまま。左下は和歌山県東家(旧市中町先代)です。こちらも一段だけって感じですね。。右下は先日新調した現大工町です。こちらは二段ともあるタイプとなっています。これだけ見ても色んなタイプがありますが時代背景はあまり関係ないようですね。。

▲枡合のアップです。ここも朝鮮の役だと思われますが、図柄は不明です。しかし、土部の部分などもよく彫られ前板には騎馬武者一体だけですが、非常にええカッコに見えますね♪

▲松良は半松良と言おうか分割されています。右下写真は、後ろの半松良ですが籠彫りに近い良作でした。

▲これが本当の摺り出し受けって感じのするものですが、右下写真は、和歌山県東家。。同じ意匠ですね~

▲腰周りです。全体写真を三枚。。まずは、正面です。恥ずかしながら、浅学の私には解読不能ですんで、お許しを・・・正面で「李如松勇戦」だそうです。土呂幕部分に犬勾欄がありますが、その上に持送りのような細工がしてあります。

▲右で土呂幕は「加藤清正の勇戦」だそうです。

▲左で土呂幕は「加藤嘉明 塙団右衛門 金汝吻と戦う」だそうです。

▲後屋根周り。こちらも主屋根同様垂木部分まで天板?のような細工がなされています。

▲そして、その枡合の下側に隙間があり、その隙間から滑車が見えます。後屋根を後ろにスライドするためのものです。これが冒頭にもお話した珍しい主屋根が上下するために必要な細工なんです。後屋根を後ろにスライドさせる事により、下がってきた主屋根が当たらないようにするためです。

▲それでは、下げる作業を見てみましょう。右上は摺り出し部分ですが、上部に溝が切ってあり、ここに後屋根についていた滑車が滑り込んできます。摺り出しという名称の所以はここからきてます。右上写真ですが、両平の土呂幕前後に木栓があり、四本柱を止めているのだと思いますが、それを抜くと屋根が下がります。左下の写真:この部分からロープが出て。。。右下の写真:これを引っ張って屋根の上げ下げの作業を行います。私の下手な説明だけじゃ分りづらいと思いますので実際に下がったところを見て頂きましょう。

▲上下右側の写真が屋根が上がっている普段の姿。左側の写真が、屋根を下げたところです。特に右下写真の後屋根に注目してください。後屋根が後ろに下がっているのがよく分かりますよね。

▲改めて、屋根が下がった姿見です。本当はもう少し屋根が下がってほぼ四本柱が見えなくなるそうです。凄い細工ですね~どういう構造になっているか、中を拝見してみたいです。。もっと、いろんな特殊な細工がありそうですが、私には難しいのでこの辺で終わらせて頂きます・・・(汗)

▲そして、最後は冒頭にもお話したように若松均さんの本を読んで四つ屋根だんじりが見たい~と思い原チャリで見に行った昭和59年(1984)です。
28年前より、一度は屋根の上げ下げを見てみたいと思っていましたが、念願の上げ下げを見ることが出来ました♪ 本当は、「これがこないなって、上がって下がっるようになってる・・・」なんて、ゆっくり見たかったんですが、式典最中なんで仕方がないですね。 しかし、お話を伺うとこの上げ下げは今回限りで、固定されてしまうそうです。 固定をしないと四本柱が不安定で普段の曳行中はグラつくそうで、危険なのだとか・・・ ですから、次回何か大掛かりなイベントが無い限り、上げ下げは見れないそうです。。 という事で、非常に貴重なだんじりの入魂式を見れた上に、これまた貴重な屋根の上げ下げを見れて有意義な一日でした。 最後に、町会関係者の皆様には、貴重な機会を与えて頂けた事に深く感謝を申し上げるとともに、この貴重な文化財であるだんじりをいつまでも大事に安全曳行&保存できます事を心より祈念致す次第であります。 ありがとうございました♪
