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本日は、久しぶりの「彫物図柄紹介」を行ってみましょう♪

今日の題材は、少しマニアックな源平な「曽我物語」より、歌舞伎十八番のひとつである矢ノ根の場の名場面の曽我五郎時致が大磯を駆け抜ける「曽我五郎時致 大磯驀進」です。

地車の彫物では、彫られているのは少ないですが、淡路壇尻をはじめとする太鼓台や播州屋台では、「曽我五郎大磯驀進」や「矢の根の場」という図柄名でかなりの確立で入っている事が多い場面です。

また、泉州の皆さんには、「曽我五郎時致の早馬」という図柄名で、名地車の呼び声高い岸和田旧市北町先代である同市葛城町地車の名工「櫻井義国」が制作した逸品といえば、お分かり頂けると思います。

この場面の見処としたは、やはり曽我五郎時致が豪快に裸足で馬に跨り、馬の持ち主を引き摺りながら駆けていくのが、ど~んと前面にあるところでしょうか♪

この彫物で有名なのは、泉州では先ほどお話した義国作と云われる葛城町地車の正面土呂幕でありますが、私が見た中では、【井波彫】の川原啓秀師が断トツであります。

他にも播州方面では、松本義廣師をはじめとする松本一門も数多く残されてるみたいです。

それでは、場面紹介を少しさせて頂き、私が撮影した中の一部ですが、作品集を見て頂きましょう♪
【矢の根の場 曽我五郎時致「大磯驀進」】

この物語は、歌舞伎十八番【かぶきじゅうはちばん】の一つであり、鎌倉時代の曽我十郎、五郎兄弟による敵討ちは、『曽我物語』によって一般にも広く知られていました。『矢の根』は弟の五郎を主人公としています。
曽我兄弟の弟である五郎は父の敵、工藤祐経を討つ準備のため家で大きな矢の根を研いでいました。そのうち五郎が寝てしまうと、夢の中に兄の十郎が現れます。十郎は、「今、工藤の館に捕まっているから助けに来てくれ」と言い残して消えてしまいます。五郎は跳ね起き、通りがかった大根売りの馬を奪い、十郎を救いに工藤の館を目ざし大磯へと駆け出す場面です。
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▲この図柄では、定番とも云える【井波彫】川原啓秀師の作品。五郎の豪快な馬上の雄姿と引き摺られる馬主の滑稽さが、何とも言えない雰囲気を出している。また、本来なら、馬と引き摺られる馬主の間には、馬の手綱があるのだが、細い綱ゆえに、欠損している事が多い。ちなみに、五郎が持っているのは、泉州では定番である大根ではなく、竹鞭である。
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▲続いても啓秀作。ここも名作である。ちなみにここの手綱はk奇跡的に残っている。。
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▲こちらも啓秀作。かなりの力の入れようと感じられる。素晴らしい作品である。
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▲啓秀作の最後は、播州屋台の作品。麦本製ではあるが、啓秀師の作品であろう。太鼓台に比べると豪華なのがよくお分かり頂けると思う。
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▲続いても播州屋台より。【松本一門】堤義法師の作品。さすが、屋台の狭間で豪華さを感じる逸品である。奥板には、富士の山も見える。
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▲こちらも五郎の持ち物は、竹鞭である。また、五郎以外の各所もかなり彫り込まれている。
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▲そして、表紙も飾った開さん唯一の作品である。この作品は、まだ記憶に新しい池島本町のものである。シンプルだが、何故か痺れる作品。ちなみに、五郎の持ち物が大根になっている。
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▲そして、大根を持った五郎では、一番有名であろう葛城町地車の櫻井義国作。この凄さは、人馬共の躍動感もさることながら、最後の次の写真でご理解頂けると思う。
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▲馬に跨る五郎の足!他のどの作品を見ても個人的には、ここまで彫られたものは、見た事が無い。。素晴らしいの一言である♪