
ぼちぼち今年の祭礼で、拝見させて頂いた地車や壇尻・屋台などをアップさせて頂きたいと思います。その中より本日は、5月の連休(えらい前やな~汗)に見に行った兵庫県高砂市の高砂神社「国恩祭」より中部の屋台をご紹介させて頂きます。明治12年制作?で彫師は浪花の名門で花岡正一師であります。この花岡さんの作品は、大振りで独特の雰囲気があり、見る者を唸らせる作品が多いですね~ それでは、早速ご覧頂きましょう♪

▲まずは、いつもの如く姿見と布団掛けです。図柄は、「加藤清正 虎退治」「頼政 鵺退治」だと思われます。この部分は、退治物が多いですね~

▲この屋台を見学していた時、ちょうど上の擬宝珠を取り付けているところでした。

▲いつ見ても豪華さ満点の屋根周りの金具関係です。

▲それでは、花岡正一師の狭間をご紹介します。まずは、花岡一門特有の「太刀男命(たじからおのみこと)」「天児屋根命」が前面に来ている「天の岩屋戸」です。意匠が違うんで、私たち泉州地方の人間には、判り難いですが、太刀男命の力強さが前面に出て、良い作品に感じるんですよね~さすがは、花岡一門の作品ですよね!

▲岩屋の戸を持ち上げる太刀男命のアップです。。

▲そして、こちらはお馴染「天児屋根命」ですね。良い雰囲気ですよね!!

▲この奥に居てはるのが、こちら泉州ではメインに来る「天宇受賣命」ですね。。

▲続いても迫力満点の「一条戻り橋の鬼」です。この物語は、大江山鬼退治より続く羅生門の金札立ての元となったものです。開さんの題材にもよく出てきますが、この大振りの作品やと迫力ありますよね~


▲切られた片腕を持ち立ち去ろうとする鬼ですが、腕を持っているという事は、片腕奪還ですかね??

▲渡辺綱のアップです!歌舞伎調ですね。。着物も軽く感じて、動きの激しさが表されていますね。。

▲続いても豪快な「曽我五郎大磯驀進」です。

▲奥も良く彫られていますよ!!

▲曽我五郎時到のアップです!鬣を掴み、裸足で駆ける雰囲気が抜群に出ていますよね。。

▲こちらは滑稽さが出て、作品の雰囲気が和みますな~

▲そして、道標には、「花岡正一」の銘が入っています。

▲そして、最後はこれは珍しい図柄の「近江のお金」という題材です。これは近江(現在の滋賀県)の力持ちの「お金さん」が暴れ馬を止めたという題材です。

▲見入る雑兵たちも滑稽ですね。

▲逃げる暴れ馬です。この時代の馬の表情ですね。これが好きなんですよ!

▲そして、お金さんです。良く彫れていると思いますが、ちょっと表情は怖いですね。しかし、決して怖い人物ではありません。ただ、暴れ馬を止めるのに、必死な表情を表したかったんでしょう。。雰囲気はありますよね~
花岡正一師は、以前北条節句祭りでの御旅町屋台の花岡義一師の実弟であり、その節にも述べた泉州にも大変ゆかりがあり、紙屋町先代や和歌山橋本の東家地車を手掛ける【浪花彫】名門の花岡龍造師の流れを持つ名匠なのです。 播州を代表する松本・黒田一門の繊細な作品に比べ、狭い狭間の空間を目一杯使った大振りな作品群は、見る者に作品の迫力を感じさせるには十分であったと思われます。 また、「天の岩屋戸」は、実兄である花岡義一師の作品でも見られるような斬新であり、この大振りの彫り方に合った太刀男命の強力が非常によく表現されていると思います。 この辺りが名匠と言われる所以なんでしょうね~ 今回この作品を拝めて、非常に良かったです。また、何処か違うで花岡一門の作品に、出会いたいという気持ちになりました。 最後に、大変遅くなりましたが、中部関係者の皆様には、国恩祭当日のお忙しい中、撮影させて頂き、ありがとうございました。
