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今宵は、久方ぶりの「彫師名鑑」をお送りさせて頂きます。
今回は、平成の地車彫刻界を牽引する巨匠のお一人である【木彫岸田】こと岸田恭司師です。岸田師の彫師としての出発点は、最初は仏壇の彫物師に入門して出発だと言われています。その後、社寺彫物師である「後藤更星師」へ入門しますが、後藤師が岸田師の天分を見抜き、その後、筒井和男師(のちの筒井燁嶺師)の門を叩く事になります。昭和五十九年には、岸和田市荒木町地車を【筒井一門】の中において筒井燁嶺師の二番弟子として、見事にこれを完成させ、昭和六十年【木彫岸田】として独立しました。しかし昭和六十二年突然、燁嶺師が他界した事により、燁嶺師が請負っていた堺市深井北町の地車を岸田師が中心となって完成させました。その後、数々の地車彫刻に携わり、平成3年には、春木宮本町で彫り物責任者となり、出世作品をこの世に送り出しました。その斬新な構図や人馬とも迫力に満ちた表情など、魅了する作品群が散りばめられておりますが、特に土呂幕正面「清盛怪異を見る」では、怪異の悪源太義平の表情など、さも地獄より舞い降りた様相を見事に表現されています。
その後には、斬新な意匠で次々と名作を生み出して行き、現在も精力的に活動しておられます。それでは、これまで私が拝見した岸田師の作品をご覧下さい。
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▲昭和59年【八田南之町】土呂幕。岸田師の初期作品ですね。現在の作風とは、バランスの良さと表情の豊かさは、初期作でも感じられますね!
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▲昭和??年河内長野【上田】獅噛み。師の作品では珍しい獅噛みです。この作品も昭和60年前後の作品でしょうか。
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▲平成元年岸和田【西大路地車】土呂幕。この辺りから現在の師の作品と近くなってきますね。
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▲平成元年【高石北地車】松良。
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▲そして、出世作品となる平成3年【春木宮本町】土呂幕正面です。ほぼ、現在の作風を作り上げられた作品ですね。しかし、この悪源太義平の表情は、厳ついですよね~
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▲平成7年岸和田【南町】土呂幕。岸和田旧市初作品です。この作品も地元題材を見事に表現された作品でしたが、初めて拝見した時は、衝撃的でしたね~
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▲平成9年堺鳳【北王子】見送り。師の作品は、この人物の躍動感溢れる作風が最大の特徴ですね。
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▲平成10年岸和田【五軒屋町】土呂幕。この作品も斬新な意匠に度肝を抜かれました。
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▲平成13年魚吹【平松】狭間。狭い狭間に、馬が縦に配置され、人馬とも大きく表現されていますね。
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▲平成14年岸和田【包近町】土呂幕。ほぼ、現在の師の作風と同じ感じですね~それにしても意匠がすばらしいです!!
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▲平成17年堺【八田北町】土呂幕。ほんま、この躍動感たまりませんな~
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▲平成18年泉大津【板原町】土呂幕。この巴さんの意匠も斬新ですな~木取りも抜群ですよね!何度、拝見してもすばらしいです!!
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▲最後は、平成20年和泉市【内田町】土呂幕。最新作品ですね!土呂幕に、「箙の梅」が来るとは。。渋いです!!

しかし、こうして見ると岸田師の作品は、いつも斬新な独創的な意匠を拝見させて頂けるので、新作が楽しみで仕方がありません。また、舜さんこと「木下舜次郎師」にも見られる配置する前後の作品で、静と動のメリハリをよく考えられているのではないでしょうか。。
最後に、【木彫 岸田】は、来年の岸和田下野町や大北町(平成24年)などの大作が控えおり、今後もどんな斬新な作品を拝見させて頂けるか今からワクワクして、待ち望んでおります。どうぞ、これからも私たちファンの度肝を抜く作品をこの世に送り出して頂けますよう、よろしくお願い致します。