




木鼻で口の中に珠をくわえている彫刻で有名であるが、中町地車は田端辰次郎が並松町地車を参考に大屋根を入母屋に組んだと云われ、非常に均整の取れた美しい入母屋型地車です。かつて中町は地車を2台所有していた時期もあったらしいですが、先代地車の新調に伴い一台の地車を曳行する様になったという事です。先代だんじりは今も和歌山県東家で曳行されていますが、彫師は花岡源介のこれもまた彫物一級品の名地車であります。
現地車も開親子お得意の名場面がぎっしりと詰まった名地車で、特に屋根周り枡合彫物は、あの狭い小さな部分に物語を集約しなくてはならないので、非常に構成などが、難しいと思うのですが、正面の「牛若弁慶五条大橋の出会い」に始まり、右の「新田義貞 稲村ヶ崎」、小屋根枡合右の「安宅の関」、左「布引の滝 小桜責め」などは、壇尻(淡路)太鼓台の狭間も数々こなしている開親子にとっては、難なく力を発揮している逸品で私の好きな部分です。
地車では、どうしても豪快で大きな彫物がある土呂幕・見送りに目が行きがちになりますが(私も好きですが・・)、小さく狭いですが、彫物としては奥の深い桝合部分を一度じっくり見てみるのも良いのでは・・