トヨタ2000GTから数カ月遅れて登場した、普及版ともいえる存在がトヨタ1600GTである。ただし成り立ちはまったく異なり、65年に登場した日本初のセンターピラーのないハードトップだったコロナ・ハードトップのボディーに、やはりヤマハ発動機によってDOHC化された1.6リッター直4エンジンを搭載。トヨタRTXの名でレースに参戦していたプロトタイプを市販化したもので、マニアの間ではRT55の型式名で呼ばれた。
トヨタ2000GTから譲り受けた5段ギアボックスを装着したGT5とコロナ用の4段を備えたGT4の2タイプが用意され、いずれもフロントシートはトヨタ2000GTと共通のバケットタイプだった。
市販開始後はツーリングカーレースで活躍。結果的には走路妨害のペナルティーを取られ2位となったものの、鳴り物入りでデビューしたニッサン スカイライン2000GT-Rを抑えきって先にゴールした69年JAFグランプリでの戦いぶりは、つとに有名である。

