さよならもいわずに | あちこちダンス。

さよならもいわずに

今日は久しぶりにこの時間家でゆっくり音譜

おなかがへったからご飯を食べに出、いつもは時間がもったいないからって理由であんまりしないコンビニでの立ち読みをしてきた。


何となく手に取った漫画だったんだけど、内容が良かったので載せます。


$あちこちダンス。

さよならもいわずに/上野顕太郎


内容は、ある日突然大切な奥さんを亡くしてしまった筆者さん自身の心情を描いた漫画なんだけど、その描写がすごくリアルで、本当に胸が締め付けられる漫画です。

思わず全部読み切ってしまいました(立ち読みだけど笑)



始まりがあるものには、必ず終わりがあります。


流行ものにはいつか終わりがあるように、

文明にも必ず栄枯盛衰があって、

生まれたものには必ず死があって。

この地球だって永久のものじゃないし、

宇宙だっていつかはしぼんでなくなっちゃうんだって。


memento mori.


僕の好きな言葉なんですが、意味は「死を思へ」。

自分的には、終わりを常に感じなさいって意味で捉えてます。


人間には上り坂もあれば下り坂もあって、いつかは「老い」っていう現実をつきつけられて、やがては死ぬっていう理がある。


でも、決してネガティブな意味じゃなくて、むしろ終わりを感じながら常に「今」を大切にしようっていうか。

ダンスってライブ感があるからそれをリアルにしてくれるんだけど。

自分はこの言葉をそういう意味で捉えてます。


後から知ったんだけど、memento mori.って言葉自体にも古くはそういうポジティブな意味があったみたい。

終わりがいつやって来るかなんて予測できない。だから、今、精一杯楽しく生きなきゃいけないんだと思います。



コンビニで漫画を読み、そんな事を考えながら歩いていたら、咲きかけの沈丁花の香りがして。

前にも書いたけど、僕はこの時期に咲くこの花のにおいが好きなんです。


因みにこの花の花言葉は「不滅」とか「永遠」とか。

ちょっと皮肉ですね笑。

一年に一度、この花のにおいを嗅ぐと、去年のこの時期はこうだったとか、一昨年のこの時期はこうだったとか、思い出します。



終わりなんてないと思ってたヒトとも、いつしか別れてしまった。

それも今となっては昔の話。

その当時、この花のにおいとともに苦しみに嘖まれてたジブンは、そんなこと忘れてしまって暮らしてる今の自分の事なんて知りません。当然の事ながら。


本当に不思議な感覚。


永遠を信じて生きている人々は、終わりに直面したときに、とてつもない苦しみに耐えながら、そこから這い上がって強くなるんですね。


それこそが「今を生きる」ってことなのかな。


目に見えてるものは次の瞬間には「過去」です。


今っていう海を泳ぎ続ける。

バタ足続けないと、しずんでしまうよ。


memento mori. 変わりゆくもの


沈丁花。変わらないもの




向こう岸はどっちなんでしょう?