ドラマ「金田一少年の事件簿」2022年版の第1話が放送されました。

 

今回は、原作とドラマの違いを考えてみようと思います。

※この記事はネタバレを含みます。

 

※学園七不思議は古い作品ということもあって数十回は読んでおり、原作の内容をほぼ記憶しているのでこのような記事を書けますが、最近の作品は数回しか読んでいないため、次回以降も同じような記事を書ける保障はありません。

 

 

 

  1.登場人物

 

 

的場勇一郎

同情を誘うような回想シーンも入ったため、原作よりもクズさは緩和されそうな演出でしたが、原作ではほぼ事故死だった青山ちひろを明確な殺意を持って殺しているところは原作以上のクズでした。

また、青山父に殺されるシーンでは一命を取り留めることになりました。

 

桜樹るい子

原作のやたらエロいセリフやパン見せシーンはカットどころか、金田一との絡みは一切なしで、殺される直前に連絡を取るのも美雪に変更。ここはおそらく尺の都合かなと思いますが、金田一との絡みが面白いので、なかったことは残念でしたね。

 

尾ノ上貴裕

殺された後死体が運ばれる場所が校庭の木ではなく印刷室に変更。これはアニメと同じ変更です。

 

真壁誠

ドラマでは準レギュラー化されることが多い真壁ですが、今回も原作の先輩設定から金田一たちの同級生設定に変更。また、鷹島が登場しないため、ゴーストライターが佐木に変更されます。クズ描写は原作通りでしたが、おそらく尺の都合で、犯人が用意した偽の密室トリックを推理する描写はありません。また、初期ドラマ同様に一時的に容疑者にされることはありました。

 

立花良造

本名は青山であるということは金田一の推理で判明するのではなく、自ら名乗り出るという形になりました。

 

 

 

  2.電子機器が最新

 

ワープロがノートPCに変更

ハンディカメラがスマホに変更

固定電話がスマホ、LINEに変更

 

この辺りは時代の流れですね。

元々は1993年に連載された作品ですので、当時を完全に再現すると現代からは違和感マックスなんですよね。

 

 

 

  3.桜樹先輩が残す暗号が変更

 

原作では桜樹先輩が残した暗号は「のち恋い身に暗み生き血の血の名と血吸い貝に砂」でしたが、これは緯度と経度で国名を表すものに変更されていました。

これを変更した理由はよくわかりませんが、解読された暗号の意味は一緒だったので、特に問題はないと思います。

 

 

 

  4.医薬会社が建設会社に変更

 

これは何故変更したのかはわかりませんが、話が重すぎるからですかね。

的場が噂を流したという部分もカットされました。

 

 

 

  5.不動高校が臨時休校

 

原作ではどんな事件が発生しても頑なに授業を続けた不動高校でしたが、昨今の事情を考慮してか、事件が多発してから臨時休校になりました。

むしろ、なんで今まで臨時休校しなかったんですかね。

生徒・教職員合わせて未遂も含めて数十人規模の犯罪者と犯罪被害者の在籍する学校で、廃校しない方が驚きです。

 

 

全体的には原作準拠で大満足の内容です。

原作準拠の元、「時代に合わない部分は変える」「尺の都合で一部カットする」という手法のため、原作の良さを壊さない素晴らしい作品だと思います。

今後も、過去のドラマであったような原作と犯人が異なることや、謎の性別変更などはやめて欲しいですね。

2,3話はセイレーンの話をやるとのことですが、役者の外見が登場人物に似ているので、期待できそうです。

 

納得していないところは、剣持がやたらイケメンなところですね。

沢村一樹さんも剣持と同じ50代ですが、沢村さんのようなイケメンではなく、いかにも古臭いおじさんらしいおじさんという人に演じてもらった方がより剣持らしさが出てくるのかなと思いました。

 

 

一番驚いたのは何よりも青山ちひろが平成生まれだったことですね。

10年(2012年)前に高校生だとすると、1995年頃生まれているはずです。原作では物語開始10年前に亡くなっている青山ちひろですが、この話が連載された2年後に生まれたことになっているのは衝撃を受けます。