今朝は本当に寒かったですね~。


車のフロントガラスが凍っていた。


病院の駐車場もところどころスケートリンク化してました。


冬場はよく駐車場で転倒するので、きをつけなくちゃ!!



今日は、私の勤務する病院の理事長のお話です。


何度かこのブログでも少しだけ登場していたかな??



当院の理事長は約8年までに悪性リンパ腫の診断を受けました。


発見した時には、全身転移の状況でした。


病気が発覚してからすぐに入院となり


化学療法(ケモ)いわゆる抗がん剤治療を始めました。


1年かけて何クールも抗がん剤を投与して癌は消え


仕事に復帰されては再発→入院→再発を繰り返していました。


治療の半ばで糖尿病、心不全なども重なりペースメーカーを植え込みました。


寛解したと聞いたのは3年前の忘年会の時だったと思います。


あの時、とっても嬉しかったなぁ。。。



それから何事もなく経過していたのですが


昨年、勤務中に倒れそのまま緊急入院となってしまいました。


今回の診断は「悪性リンパ腫の脳転移」


もうできる治療はないということでした。


脳に転移したことで、様々な身体機能に影響が出て


食事を食べること、話すことが困難になりました。


寝たきり状態。少し発話はあるけど何を言ってるのか分からない・・・


何度かお見舞いに行きましたが、なかなか意思疎通をはかれないこと


ご本人が一番、もどかしく感じておられるようでした。


(あの頃の先生の表情、鬱っぽかった・・・)



この頃(2014年9月)私はすでに子宮体がんの診断を受けていて


同じがん患者として、理事長には相談していた矢先のことでした。



寝たきりになった理事長を見て感じたこと。



先生は本当に自らの意思で生きたいと思っているのか?


自分のやりたいことを何もできない状況を辛いと感じていないのか?


まだ元気だったころ、胃瘻は絶対に望まないとおっしゃっていたのに


今は胃瘻に中心静脈栄養・・・排泄はオムツ・・・


周りに迷惑をかけていると心苦しくなっていないだろうか?



ご家族やうちのスタッフが「先生元気になってね!」「まだまだ生きてほしい!」


と願う中で、私の感じ方は少しみんなとは違っていたと思います。


だってもう7年も辛い治療をして、ずいぶん苦しい思いをしてきていたから。


それに、先生の人徳でスペシャルチームが結成されて治療を受けていました。


日本国内では認可の降りていない薬も使用したようです。


巨額の費用がかかったことでしょう。


けど、経済的にそれを払える余裕があった。


経済的な余裕がなく、必要な治療を受けられない患者さんがいる中で


先生はとても幸せな患者だったのでは??と私なりに思ったのです。


だからもう十分だと思っているような気がしていました。



それから1年が経ち、今はうちの病院で療養中です。


1ヵ月ほど前に、全身に水泡ができて、急性期病院へ行ったのですが


そのころから、みるみるよくなってきたようなのです。


脳に転移していた腫瘍は、明らかに小さくなり


会話ができ、ご飯を食べられるようになってきたのです。


急性期病院では特別な治療は何もしておらず


ただ、家族が毎日いって話しかけたり


残っている機能(少し手が動く)を使って自分で顔を拭いたり


ハンドクリームを塗ったり・・・という動作を本人にしてもらっていたようです。



10月に戻ってこられた時、いろんな職員の名前を口にしたなかで


私の名前をはっきりおっしゃったと聞きました。


「栄養士は今は何人おるんや?みつっころーねがおったなぁ。」


そう言って笑っていらっしゃったようです。


直接聞けなかったのは残念だけど、嬉しかったなぁ。



今は「食べる」「座る」を中心にリハビリを勧めています。


担当ではないけど、毎日先生のところに行っています。


何でも食べれる!この前は焼きそばUFOを食べました(笑)



会話はチグハグなことが多いけど


今の状況はまさに奇跡なのです!!



奇跡を目の前にして


「あきらめないこと」の大切さを学んでいます。



そう思うと、先生はやっぱり「生きたい」と願ったのかな。


私の感じたことは的外れだったのかなぁ??


それとも「家族の愛」が勝ったのかなぁ?



いつか先生に聞いてみたいと思っています!!



「あきらめない!!」


まだ私は何一つあきらめていません!!


可能性がある限り、選択できる何かがある限り


私はあきらめずに進んでいくだけだと思っています(#^.^#)



理事長が倒れる直前


ホルモン治療について覚悟を決めきれずにいた私に


理事長は力強くこう言いました。



「自分の決めたことやろ。信じて進め!!!」


本当に力強かった。


あの時のこと、目を閉じると浮かんできます!!



そうです。自分を信じて進むだけです(*^_^*)