こんにちは!


伊勢志摩サミットが無事終わりました。
伊勢で開催されただけに、お陰様なことでした。

ヨーロッパ、中東で多発する大規模テロ。
そんな中で、警備に当たられた警察、海上保安庁の皆さんをはじめ関係者の方々。
本当にお疲れさまでした。


安倍さんの「リーマンショック前の状況に似ている」発言が意味深ですね。
IMF、英独首相が「危機ではない」と反論しているようです。
消費増税延期、財政出動に向けた地ならしでしょうか(期待したいです!)。


オバマさんの広島訪問は、いろいろと考えさせられました。
二分する世論を背負い、訪問したオバマさんの決断。
謝罪を求めず、ともに頑張ろうと呼びかけた被爆者の坪井直代さんの心境。

私は、恩讐を越えて前に進まなければならないと考えます。
しかし、決して忘れません。

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さて、では。


「7つの習慣」書評その6、最終です。

前回は、「公的成功」を導く人間関係構築のための3つの習慣(テクニック!?)を紹介しました。



「7つの習慣」全体をちょっとおさらいします。

豊かな人生を送るには原則を中心とした行動が大切。
原則を中心とした行動には3つのステップがありました。

すなわち、1.私的成功 2.公的成功 3.再生最新


私的成功のために必要な習慣は

1.主体的になる ※主体性を発揮する(旧版)
2.終わりを思い描くことから始める ※目的を持って始める
3.最重要事項を優先する
以上の3つ。


公的成功のために必要な習慣は

4.Win-Winを考える
5.まず理解に徹し、そして理解される ※理解してから理解される
6.シナジーを創り出す ※相乗効果を発揮する
以上の3つ。


最後の、再生最新のための習慣は

7.刃を研ぐ


この「刃を研ぐ」とは、具体的などのような習慣か。
刃を研ぐことの目的は何か。
「刃を研ぐ」ことと、これまでの6つの習慣はどのように関係しているのか。


本稿ではその辺りを考察します。


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第七の習慣は「刃を研ぐ」であるが、研ぐべき刃には4つの側面がある。

肉体、精神、知性、社会・情緒のそれぞれの側面である。


肉体、精神、知性は、「私的成功」のステップと深く関わっている。
すなわち個人的な心がけや活動で研ぐことができる。

一方、社会・情緒は、「公的成功」のステップと深く関わる。
他の誰かがいないと研ぐことができないものだ。


それでは、「七つの習慣」でこれらの側面はどのように述べられているか。


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1.肉体

肉体が鍛えられれば、仕事、日常生活あらゆる場面で、より快適に、余裕を持って事に当たることができるようになる。

午後になっても思考力、集中力を維持できるだろうし、「疲れた」という気持ちが減り、さらに肉体を鍛えようとするエネルギー源にもなる。



肉体を鍛えるには、運動をすることである。

私たちはつい運動をする時間がないと考えてしまうが、コビィーさんはこう言う。

「運動しなくていいほどの暇はない」

運動は、応急措置ではなく、長期的に劇的な結果をもたらす「第二領域」の活動である。
継続的に運動を行っている人であればすぐに分かる。


私は、ほぼ毎日1時間のウォーキングを2年間継続しているが、その事を実感する。
食事制限なしで、時には就寝前の夕食(夜食)を取り、好きなアルコールを嗜む。
しかしウォーキング(だけではないだろうが)のお陰で体重を維持している。


実は、運動の最大のメリットは、第一の習慣の主体性という筋肉を鍛えることにある

運動を妨げる様々な外的要因に反応せず、「刃を研ぐ」という自分の価値観に基づいて反応することである。

さらに本書では、持久力、柔軟性、強さの3つの観点から運動をすべきと紹介している。

私のウォーキングはいずれの観点からも、質量ともに不足している。
つまり、刃を研げていない。

第一の習慣、主体性を発揮し、自らの運動の習慣をレベルアップさせたい。


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2.精神

精神を鍛えることは、第二の習慣、「終わりを思い描くことから始める」と密接に関連する。

精神的な側面とは、自分の核・中心である価値観、すなわち「真の目的」に対して決意することである。

これは極めて個人的な領域であり、同時に人類の普遍的な真理にも深く結びつく。
すなわち、公正さ、誠実、正直、奉仕、忍耐といった概念である。



精神を鍛える方法は、人によって様々である。


自分の帰依する宗教書や、古典文学に接することにより、人生の「真の目的」に思いを寄せる人もいる。

自然に接することにより、都会の騒音や雑踏から逃れ、調和の取れたリズムに身を委ねることで、自分の内面を見つめる人もいるだろう。


自らを振り返れば、神社への参拝がこれに当たるかも知れない。

初詣に始まり、散歩、出張の折に、月に一度は参拝するよう心がけている。
二礼二拍手一礼の中で、家族や自身のことだけでなく、会社、地域社会、国、そして世界平和を祈ることもある。
その祈りを口の中で唱える時は、ぼんやりとではあるが、自分の内面を見つめ、人生の目的を思わざるを得ない。


この精神を鍛えることは、肉体を鍛えることと同様に「第二領域」に属する。
緊急性はないが、無視している暇はない領域である。


本書には、マルチン・ルターの箴言が紹介されている。

今日はすべきことがあまりにも多いから、
一時間ほど余分に
祈りの時間を取らなければならない。



自分の人生の「真の目的」を思い描き、それを胸の中でじっくりと吟味し、それで良いか自問し、納得する。

無視されがちな第二領域に属するこうした習慣を身に付けることができれば、心の平安を見出し自分の価値観をはっきりと認識することができる。

公的成功は、後から自然についてくる。


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3.知性

人は学校を卒業すると、知性を磨くことをやめてしまう。

真剣な読書をしなくなり、新しい分野の探求や、分析的な考察もせず、書くこともしなくなる。
代わりに、テレビを見るのに時間を費やす。

テレビを見ることは、全てそうだとは言えないが、多くはただの時間の浪費だ。

第三の習慣、「最重要事項を優先する」を発揮し、自らを律しなければ、知性の刃を研ぐ時間は得られない。


もちろん、定期的に優れた本を読むこと以上に、自分の知性を高め、養う方法はない

コビィーさんは、「偉人たちの思考や知識に接し、その足跡に触れる」読書を薦めている。
その際、第五の習慣、つまり理解しようとしながら読めばなお効果的だという。



また、書くことも知性の刃を研ぐ強力な方法の一つだ。

自分の考え、経験、思いつき、学んだこと等を記録して日記をつけることは、得た知識を明確に論理付けることに役立つ。

スケジュールや計画を立てることも、第二、第三の習慣に繋がる、効果的に知性を研ぐ方法だ。
目的を描き、それを達成するために知力を働かせる。

つまり、想像力を働かせ、旅立つ前に、旅全体の姿を心に描くのである。


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以上、刃を研ぐ三つの側面、肉体、精神、知性のことを、コビィーさんは「毎日の私的成功」と呼ぶ。

第一の習慣、第二の習慣、そして第三の習慣までの長い道のりを「毎日」踏破するということだ。
この毎日の私的成功に、毎日一時間を当てるよう読者を励ます。


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4.社会・情緒

社会・情緒的側面は、公的成功と深く結びついている。
人間関係的な側面とも言えるだろう。

人間関係の刃を研ぐためには、これまでの3つの側面のように、そのために時間を割く必要はない。
普段の生活の中で、他人と接することを通して行うことができるからである。

しかし、公的成功を身に付けた上で他人と接しなければ、人間関係の刃を研ぐことはできない。


公的成功を導く習慣とは、Win-Win、まず相手を理解する、そして第三案を創造する、である。
こうした公的成功を実現するには、何が必要か。


コビィーさんは言う。それは「自分の内的安定性と自尊心である」と。

なぜなら、情緒が不安定な人は、相手を脅威に、または自らの自叙伝のもとで相手を見下す。
そうすると、Win-Win、まず相手を理解する、そして第三案を創造するというステップを踏むことは非常に難しい。

内的に、情緒的に安定していてこそ、人間関係を築き、第三案の創造に至るのだ。


では、この安定性はどこからくるのか。

それは、第一から第三の習慣で構成される私的成功からもたらされる。

主体的に考え行動し、真の目的を見出し、その目的達成のために重要な事柄を優先する。

この習慣を身に付けることで、自分の生き方が正しい原則と自分の価値観とに調和していると感じることができる。
その時に初めて、内的に、情緒的に安定するのである。


コビィーさんは、心を安定させ公的成功を得るには、「他の方法はありえない」と断言する。


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以上、第七の習慣「刃を研ぐ」を紹介し、「七つの習慣」を巡る私の旅は終わろうとしている。

そもそも本書への関心は、仕事上のお客様や、会社の上司、同僚と、これまで以上に良い人間関係を築くことができれば、仕事に役に立つかもしれないという期待から生じたものだった。


お客様と良い人間関係が築ければ、もっとモノが売れるかもしれない。
会社の上司や仲間と良い人間関係が築ければ、本質的な情報を共有し、それが組織強化に繋がるかもしれない。


結論から言えば、良い人間関係を築くために必要な自助努力の内容が、自分なりに理解できたと思う。
その先の、もっとモノが売れる、本質的な情報共有や組織強化に繋がる可能性も見えてきた気がする。

まずは私的成功、その後に人間関係を含む公的成功であり、逆はないという警告が繰り返されていたことが印象深い。

私の言葉で私的成功を表せば、次の3つの習慣を身に付けることだ。

1.刺激と反応の間のスペースに主体性を挟み込む
2.自らの人生の「真の目的」を見つけ正しい価値観を育む
3.その目的を達成するために優先順位を付けて計画し行動する

そうした習慣を身に付けた後、Win-Win、まず相手を理解する、そして第三案を創造するという公的成功を経て、あるべき人間関係を築くことができる。

自分がそうなるには、随分と長い時間が必要かも知れない。
しかし、忍耐強く取り組めば、長期的に時間と労力の節約になるかも知れない

振り返れば、仕事をはじめて十余年の間、自分ひとりの成長に苦心し、その後十余年、表面的な言葉や振る舞いで他人や組織を動かそうと苦心してきたものだ。

「7つの習慣」を数度目か読了した今、真の自らの成長とは私的成功であり、真の他人との協働は公的成功であることがようやく理解できたような気がする。

その理解を実践に移し、また日々刃を研ぐことを目標に、良い人間関係を築きたい。

そうした人間関係の上に、お客様とは、真に必要な情報を提供し、対価をいただくWin-Winの関係を、会社の仲間とはまず理解し理解される関係を目指したい。


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これで「七つの習慣」の書評は終了します。

当初は一ヶ月に一冊のペースを目論んでいましたが、「七つの習慣」に五ヶ月かかってしまいました。

次は、あれを取り上げます。もしよろしければお読みいただければ嬉しいです。


最後までお読みいただきありがとうございました。

keef
こんにちは!


私の故郷熊本が苦しんでいます。

両親、妹家族初め親類は命は無事でしたが、屋根瓦が落ちたり、部屋の家具(水槽も…)が倒れ屋内がひどく散かりました。
私の会社の仲間も、家が半壊したり、郊外へ避難した人がいます。
中には1週間以上の休務を余儀なくされた仲間も。

福岡にいると峠を越えた感がありますが、熊本の妹と電話で話したら一昨日も突き上げるような余震があった、もう大変…とのこと。


本震のあった時間帯には、福岡でも携帯の地震速報アラートが何度も鳴り響きました。
「数秒前でなく、せめて3分前に鳴ってくれたら助かる命もあるだろうに」
そう思いましたが実現は難しいよう。


「天災は忘れた頃にやってくる」と先達寺田寅彦は言ったそうです。

また、ある学者が発言しています。「地震予知はムダ、ハザードマップは有害」と。
予知のエリアや時期以外は大丈夫と思い込んでしまうことへの戒めですね。

いずれの言葉も、自分への、そして自分の家族への警句と受け止めなければ。


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さて、では。


「7つの習慣」書評その5です。

前回まで、「真に自立する」ことで私的成功を手にした後、「人と協力する」ことで公的成功を収め、さらに大きな成果を得るための道筋について考えてみました。

「人と協力する」には良好な人間関係が前提となります。
人間関係を表す「信頼残高」という比喩も印象的でした。


信頼残高が多ければ安心してコミュニケーションが取れ、多少の間違いやあいまいさは許されるというのは、経験的にも実感できるところですね。


今回は、「公的成功」を導く良好な人間関係構築のための3つの習慣を紹介します。
言わばテクニック集、おっとコビィーさんに怒られる!
言い直します…

言わば、自立した人格という土台の上で実践するテクニック集です(これも微妙かも)。


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公的成功は次の3つの習慣により導かれる。
この3つの習慣は、良好な人間関係を築くための具体的な階段を示す。

4.Win-Winを考える
5.まず理解に徹し、そして理解される ※理解してから理解される
6.シナジーを創り出す ※相乗効果を発揮する
(※旧版での邦訳)

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最初に「Win-Winを考える」。

この習慣を紹介する章の副題は、「人間関係におけるリーダーシップの原則」である。
「7つの習慣」におけるリーダーシップとは「真の目的を発見する」ことを言う。
「真の目的」とは何か。競争に勝つことだろうか。


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日常の人間関係では、勝った負けたの競争の価値観に囚われることが多い。
自分の考えを理解してくれないと嘆いたり、他人と比較したり、勝手な期待をかけて達成度合いを測ってみたりする。

これは「Win-Lose」(私が勝ちであなたの負け)の関係だ。

スポーツや受験勉強等、競争的な状況ではWin-Loseが妥当な場合もある。

しかし、真の意味では人生は競争ではない。
家族や同僚、友人と毎日競争しながら生活しているわけではない。
「自分は家族(同僚・友人)に勝っているか?」という考え方ほど馬鹿げたものはない。

コビィーさんは言う。「両方が勝っていなければ両方が負けているのだ」。


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人間関係に関する価値観には、他に次のようなものがある。

「Lose-Win」は、衝突回避に全力をあげる価値観であり、他人に対して過剰な甘さ、寛容さで接する。
この価値観の最大の問題は、自分の考えや感情を認めたり乗り越えるのでなく、抑圧することである。
抑圧された考えや感情は、怒り、過剰反応、無気力な態度、恨みに転化して現れる。



多くの親、マネージャー、リーダーは、怒りに任せたWin-Loseと甘く生ぬるいLose-Winを振り子のように行ったりきたりする。

彼らは、混乱や秩序のなさに耐えられなくなるとWin-Loseになり、良心の呵責に耐えられなくなると今度はLose-Winに戻ることを繰り返しているのだ。


「Lose-Lose」は、とにかく相手を負かしたい一心で、そのためには自分が負けても構わないという価値観である。復讐は諸刃の剣ということを理解できていない。


「Win」は、自分が勝つことのみに関心を持ち他人はどうでもよいという価値観である。


長期においては、私たちを取り巻く世界は、相互依存の人間関係で成り立っているのだから、Win-Win以外には現実的な方法はない。

コビィーさんの言葉を繰り返すが「両方が勝っていなければ両方が負けているのだ」。


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Win-Winとは、常に相互の利益を求め、お互いに満足できる合意を得ようと協力する価値観である。
それぞれの当事者が持っていたアイデアに頑なにとらわれるのではなく、新たな「第三案」の存在を信じる。
さらに、真のWin-Winが実現できない場合には、「No Deal」(取引せず)を選ぶべきである。
様々な期待を持ち、双方が幻滅するリスクを抱えたまま関係を継続するよりも、「合意しないことに合意する」方が良い。
今後Win-Winの関係を築く接点があるかもしれないからである。

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「人間関係におけるリーダーシップの原則」という言葉をあらためて思い起こす。
リーダーシップとは「真の目的を発見する」ことであった。
真の目的とは何か。
競争に勝つことではなく、家族や同僚、友人とWin-Winの関係を築くことなのだ。


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次に、「まず理解に徹し、そして理解される ※理解してから理解される」。

Win-Winの関係を築くためには、自分の考えを理解してもらうと同時に相手の考えを理解することが重要である。

そこで私たちは、まずは自分の考えを理解してもらおうと、大声で熱弁を振るうだろう。
相手が十分に理解していないと見るや、さらに声を張り上げ、相手の無理解をなじるかも知れない。
さて、私たちの態度のどこがいけないのだろうか。

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コビィーさんはこう述べる。
「人間関係について私が今まで学んだ最も大切な教訓を要約すれば、それは「まず相手を理解するように努め、その後で、自分を理解してもらうようにしなさい」ということである。」

言い換えれば、人間は、自分を理解しようと努めない人間を理解しようとしない、ということである。
会話においては、まず相手の考えを理解しようと努めなければならない。
このことは、第一の習慣「主体性を発揮する」ための方法、インサイド・アウト(自分が先、他人は後)を思い出させる。


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また、相手を理解するには相手の話を聞く必要がある。

だが、相手の話を聞く時、私たちは相手を理解しようとして聞いているだろうか。
「気持ちはよく分かるよ、しかし~」「私もそう思うよ、というのはね~」という具合に、相手の話に「答えよう」としていないか。

このように、評価したり、処方したり、自分の考えを打ち出したりしては、相手の話を聞いていることにはならない。


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ここで、話を聞くレベルというものが紹介されている。

「無視する」「聞く振りをする」「選択的に聞く」「注意して聞く」というものだ。

私たちはほとんどの場合、この四つのいずれかで聞いているという。
上位の「注意して聞く」レベルでは、注意深く集中して相手の言葉を聞くようになる。

しかし、コビィーさんは、相手を理解するためには相手の話を注意して聞くのでは不十分と言う。

「感情移入して聞く」ことが、相手を理解する聞き方である。

感情移入することは、相手の言葉を頭で理解する以上のものだ。
声のトーンや表情、身振り等を含めて、相手の頭と心の在り様を感じ取ることである。


相手の話を感情移入して聞き、まず相手を理解するよう求めることで、Win-Winの関係が築けるのだ。


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最後に、「シナジーを創り出す ※相乗効果を発揮する」。

コビィーさんは、これまで学んだ5つの習慣は、この相乗効果の発揮の準備に過ぎないと述べる。

※5つの習慣
1.主体的になる ※主体性を発揮する(旧版)
2.終わりを思い描くことから始める ※目的を持って始める
3.最重要事項を優先する
4.Win-Winを考える
5.まず理解に徹し、そして理解される ※理解してから理解される

相乗効果とは、簡単に言えば、私と相手の協力で、二人で生む以上の結果を生み出すことだ。
そのためには、互いの合意事項だけでなく相違点にこそ価値を置き、強みを伸ばし弱点を補完することが必要である。

一方、相違点を重視するがゆえに、そのプロセスで何が起きるか、結果がどうなるか分からないといった不安がある。
こうした試行錯誤の持つ曖昧さや不確実性に耐える力を備えるために、5つの習慣を身に付けるのだ。
身に付けた5つの習慣の上で、他人とのシナジーを創り、真に良好な人間関係を築く。
私たちの人生における公的成功はこうして得られる。

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それでは、相乗効果を発揮するにはどのようなコミュニケーションが必要だろうか。

それは「信頼」と「協力」の2軸グラフで表すことができる。

信頼関係と協力しあう度合いは、当然比例関係にある。
従って、信頼関係が強ければ強いほど協力の度合いは強固になる。

信頼・協力が低い場合「防衛的なコミュニケーション」になる。
自分の立場を守ることに重点を置き、互いの相違は認めず、相乗効果は全く期待できない。
いわばWin-Lose、Lose-winの関係である。

ある程度成熟した人は、信頼・協力がやや上位の「尊敬的なコミュニケーション」を取る。
互いに尊敬の念を抱き、衝突を避けたいがために丁寧に話し合う。
しかし、互いの考えや感情を深く見つめることはない。
そのため、互いの相違に価値を置き、1プラス1を2以上にする相乗効果は、ここでも期待できないだろう。

高い信頼残高(その4を参照)に基づく、強固な協力関係が実現できれば「相乗効果的なコミュニケーション」を生み出せる。
互いに尊敬し合うのみならず、相違点を尊重することで、お互いの当初のアイデアではない、新しい「第三案」を創造することができる。
Win-Winの関係がここに生まれる。


~~~

ところで、高い信頼残高、Win-Winの関係、それらを貫く理解してから理解するコミュニケーションを合わせると、相乗効果をつくり出す理想的な環境ができあがる。

コビィーさんはこの状態のことを、三角形の頂点のような高い次元、「仏教における中道」と呼んでいる。
「苦行、楽行いずれにも囚われない悟りに至る道」を仏教においては「中道」というのだそうだ。

この部分を読む時、私は論語の一文「中庸の徳たるや其れ至れるかな」の「中庸」を思い起こす。
「中庸」とは過不足なく偏りのない、つまりピントのぴたりと合った状態のことを言う。

いずれにしても、私のような俗人、凡人にがその状態を手にするには遥か長い修行が必要だ。


私的成功の後、以上の3つの習慣を身に付けることで公的成功に近づく。

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以上で「公的成功」についての考察は終わります。
次回は、ラストの第七の習慣です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

keef
こんにちは!
前回からだいぶ間が空いてしまいました。


今日は啓蟄、ただ、吹く風はまだ寒く、庭のこでまりの新芽も恐るおそる顔を覗かせている感じです。



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厳しい戦いが続くなでしこジャパン。
世代交代の失敗が指摘されています。


しかし、明けぬ夜はなく、冬が来れば春はそこにあります。例えば…

現在スペインで行われている国際大会で、なでしこU-23がノルウェーU-23を4-0で破っています
得点者名には楢本光選手、田中陽子選手の名前がありました。

2011年のU-20ワールドカップで二人は脚光を浴びましたが、その後なかなか苦労されていましたね。

若い二人の臥薪嘗胆の思いはいかばかりか。

今大会ゴールを決めた横山久美選手、岩渕真奈選手ともども、なでしこの新しい芽の今後の成長に期待したいです。

頑張れなでしこジャパン!


☆速報が!:なでしこU-23 VS スウェーデンU-23 2-0!


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さて、では。

「7つの習慣」その4です。

前回までは「私的成功」について考えました。
今回は、その私的成功を土台として築く「公的成功」を取り上げます。

お読みいただければ幸いです。


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「7つの習慣」では、より良い人間関係を築き、より良い人生を歩むための成長のステップを次のようにうたう。


依存状態 → 自立状態 → 相互依存状態


依存状態とは、他人や周りの環境に大きな影響を受けている状態である。
「上司から怒られた、嫌なやつだ」「今日は雨だ、憂鬱だな」
こういう具合に、他人や環境からの刺激に無自覚に反応している。



一方、自立状態とは、外部からの刺激にどういう反応をするか選択することができる状態である。
「上司から報告が遅いと怒られた→(いくつかの候補となる反応から選択する)→もう少し早く報告すべきだったかも知れない」

「今日は朝から雨だ→(いくつかの候補となる反応から選択する)→庭の草花にとって良い滋養だ」

ところでコビィーさんは「自立だけでも大変な成功だ。しかし自立は最終的な目標ではない」という。
最終的な目標は「相互依存状態」になることだという。



相互依存状態とは、真の自立を果たした後に、他人と協力して大きな成果を生み出すことのできる状態である。

「上司から報告が遅いと怒られた→(いくつかの候補となる反応から選択する)→もう少し早く報告すべきだったかも知れない
→上司の本当の気持ちを聞いてみよう・同僚の率直な意見を聞いてみよう→相互依存の反応へ」

「今日は朝から雨だ→(いくつかの候補となる反応から選択する)→庭の草花にとって良い滋養だ
→家族と雨の良いところについて話してみよう、友人に雨の日の良い過ごし方を聞いてみよう→相互依存の反応へ」



こうした相互依存状態は、真の自立という土台の上にしか成り立たない。
言い換えれば、効果的な人間関係を築くには、自分の人格を磨き、自分自身を成熟させてからである。

自制、自己のコントロールが人間関係の土台なのだ。

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また、自制する力について、コヴィーさんはこのような言葉を記す。

「他人を好きになるには、まず自分自身を好きでなければならない、とよく言われる。これは的を射た発想だと思う」
「事実、自分をコントロール、自制できなければ、自分自身を好きになることは極めて難しい」

日本マイクロソフト社のCMでのイビチャ・オシムの次の言葉が思い起こされる。
「自分を信じられない人間を、どうして他人が信じられるだろうか」


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人間関係構築のテクニックがあるとすれば、それは真に自立した人格から自然に溢れ出るものでなければならない。

関係構築の前に、まず自分の人格を磨くこと。

ここでも自分が先、他人はあとだ。


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相互依存における人間関係は「信頼残高」という比喩で表される。

「信頼残高」とは、銀行口座の預金や引き出しの機能と、預金することの安心感に例えた言葉だ。

「信頼残高」における預金とは、他人に対して礼儀正しい行動、親切、正直、約束を守ることで信頼の残高を増やすことだ。

引き出しとは、無礼な態度を示したり、相手の話の途中で口を挟んだり、過剰反応をしたり無視したりすることで、信頼の残高を減らすことだ。

また、銀行口座と同様に、信頼残高が十分であれば「安心」を得る。つまり、他人と安心してコミュニケーションが取れる。

些細な間違いは許され、多少あいまいな言葉でもこちらの意図を汲み取ってくれるという訳だ。



一方、信頼の残高不足が起きるとどうなるか。

安心してコミュニケーションが取れるどころか、まるで地雷原を歩いているようなものになるだろう。
言葉一つひとつに気を遣い、相手の顔色をうかがいながら一語一句言葉を選んで話をしなければならない。
緊張が高まり、やがてご機嫌取りや政治工作、自分の立場に汲々とすることになる。



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本書評の冒頭で、7つの習慣から、顧客との関係や職場メンバーとの関係改善のヒントを掴みたいと述べた。

私は、顧客やメンバーとの信頼残高は十分だろうか。

礼儀正しくありたい、親切で正直でありたいという願望は持っているが、十分に発揮しているだろうか。

いくら礼儀正しく、親切に振舞ったところで「こいつは何をたくらんでいるのか。今度はどんな手を使おうとしているのか」と疑われることだってあるかも知れない。

良かれという思いを疑われることは辛い。
なぜ私の努力を認めてくれないのか、こんなに犠牲を払っているのに何て奴だ…

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振り返れば、自分の努力に相手が反応してくれないことに腹を立てたことがある。

また、どうすれば反応してくれるのか、上辺の言葉や態度に走った経験が、恥ずかしいことではあるが思い出される。

同時に気付かされる。

忍耐を失うことは信頼残高の膨大な引き出しであり、それまでの努力が台無しとなることに。


コビィーさんは言う。
「人間関係における応急処置は、幻想に過ぎない。人間関係を築き、あるいは治すことは時間がかかる」
「忍耐することは難しく、それに耐え得るだけの人格が必要なのだ」


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コビィーさんは信頼残高を増やす6つの預け入れ方法を紹介している。
いずれも原則と呼ぶにふさわしい、腑に落ちる考えである。


1.相手を理解する
最も重要な預け入れであり、すべての預け入れの鍵である。
預け入れと思ってやってみても、それが相手にとっては引き出しになることもある。
相手のことを大切に思うのであれば、相手にとって大切なことは何か理解する必要がある。


2.小さなことを大切にする
小さな心遣いと礼儀はとても大切である。人間関係において、小さなことは大きなことである。
人間の内面は、非常に感受性が豊かで傷つきやすいものであることを理解し、他人と接するべきである。


3.約束を守る
約束を守ることは大きな預け入れであり、破ることは大きな引き出しである。
常に約束を守る習慣を身に着ければ、相手と自分との間の溝を越える信頼の橋になる。


4.期待を明確にする
人間関係のおけるほとんどの問題は、役割・目標に関する、お互いの期待像の相違にあるという。
例えば私と、職場のメンバーは、営業活動においてそれぞれの役割に対し期待を持っている。
対象客の選定、アプローチ手法の決定、諸準備、訪問活動、クロージング等の役割があり、私はメンバーにある役割を期待し、メンバーは私にある役割を期待している。
信頼残高に照らして言えば、期待に応えることは大きな預け入れになり、それを裏切ることは大きな引き出しになる。

ところが、振り返れば、互いの期待についてあいまいだったり、組織に共有されていなかったりすることがある。
すると、どういうことが起きるか。

人は自分の持つ期待に照らして、相手を裁く。自分の期待は相手に理解されていると思い込む。
私がメンバーの期待に応えないと、信頼残高の引き出しになる。
だが、実は私はメンバーの期待を理解していないのだ。
逆もしかり、メンバーが私の期待に応えず、メンバーの信頼残高の引き出しになるが、実はメンバーは私の期待を理解していない・・・

人間関係を傷付けかねないこうした誤解は、なくす必要がある。
従って、互いの期待像を明確にすることは、大きな預け入れになる。
ただし、そうするには、最初は大きな時間と労力の投資が必要になる。
しかし、忍耐強く取り組めば、長期的には大きな時間と労力の節約になる。

互いに期待を明確にすることは、とても勇気の要ることだ。
なぜなら、互いの相違点を勅旨し、双方が納得できる期待像を明確にするよりも、まるで相違点がないような振りをし、最終的に何とかなるだろうと思い込む方が楽だからである。


5.誠実さを示す
誠実さとは、相手をだましたり、下心を持ったり、品位にもとる一切の話を避けることである。


6.引き出しをしてしまった時は、誠意を持って誤る。
誠心誠意をこめて誤ることは、大きな預け入れになる。
「私は間違っていた」「私は不親切だった」「失礼をお許しください」「皆の前であなたに恥ずかしい思いをさせてすみませんでした」
間違いを犯すことよりも、それを認め誤らないことの方が大きな問題である。

人は間違いを許してくれる。なぜなら、間違いは往々にして判断を誤ったために起きるものだからである。
しかし、人は間違いを正当化したりそれを隠そうとする傲慢さを、簡単には許さない。
それは、心のあり方が間違っているからである。
(次回に続く)



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次回は、公的成功の3つの習慣を考察したいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

keef