ニューヨーク大学の大学院でドラッカーに教わっていた学生の一人、
後の世界最大級のアルミメーカー、
アルコア社のCEOを務めたポール・オニールという人は、
「自分が実業家として成功したのは
ひとえにドラッカーのおかげだった」と言っていた。
そのポール・オニールが
学生時代からずっと大事に持っていた紙がある。
そこにはドラッカー直伝のある質問が書かれていた。
その質問にどれだけの社員が
何のためらいもなく「はい」と答えられるかで
その会社がどれほどのもの分かる
リトマス試験紙のような質問。
『あなたは敬意をもって遇されているか?
あなたは応援されているか?
あなたが貢献していることを会社は知っているか?』
CEOに就任したポール・オニールはこの三つの質問を自らに課し
後に労災ゼロを目指した経営を行い、
その後、アルコア社は労災の減少と同時に業績も急上昇した。
「個を大切にするのならば、
仕事中に怪我などさせてはならなかった。
私はドラッカーの教えに従って、
仕事で怪我などしない会社をつくろうと思った。」
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