「MSK」

 

それは、無職の頭文字をアレンジし、デコレーションしたっぽい造語である。

 

――――――

 

測量補助の仕事を辞め、早速、ハローワークに行った。

そこは仕事であぶれた人たちで溢れていた。

 

しかし、ワンカップ持ったおっさんが怒鳴り散らしてるというイメージがあった私は

以外にもクリーンな対応のハローワークスタッフに驚いた。

おそらく何度も改善されて、

ワンカップ規制が出来上がったのだろう(※私のイメージです)

 

「56番へどうぞ」

 

番号札を渡されて、その番号のパソコンのある席に座り、

検索を開始した。

 

ブわ―――っと

企業情報が出てくるので、条件を設定して、検索してみた。

 

えっと、

週休二日制

月給25万円

未経験歓迎

最寄りの駅

 

各項目を打ち込んでEnterボタンをクリックした。

 

「検索結果0件」

 

皆無だった。

 

(世の中そんなに甘くないか)

一気に現実に引き戻された私は条件を変えて

再検索した。

なかなか希望の職が見つからない。

すると、そうこうしているうちに30分が経ち、

画面の上に警告がでた時、

世間からもハローワークからも見捨てられた気がして、

虚しくなった。

 

そして一週間が経ち、

また、一週間が経ち、

気が付くとあっという間に1ケ月が過ぎていた。

これじゃハローワークに就職してるみたいだ。

 

ひゃあああ!!

今日も見つからなかった。

ハローワークを出て、駅の近くの公園のベンチに座ると、

いつの間にか暗くなり、駅のホームから続々と帰宅するサラリーマンが

降りてきて、散っていった。

 

そして何故かそれをうらやましく思う感情と

あそこへは戻らないという感情が頭の中をぐるぐる回り、

 

一つの答えを導き出した。

 

「もう会社には属さない、ハローワークにもいかない」

 

ニートへの決意表明であった。