32回目の血液透析を受けている。


今日の穿刺の痛みは普通。

最近血を返す側の血管痛が続いているから、刺す場所をずらしたりして試行錯誤の真っ最中。今の所大丈夫そう。


前回胃カメラの鎮痛剤が効きにくいと書いたが、そのことに気づいたのはシャントを作ったときだった。


今から4年半ほど前に、当時通っていた大学病院で心臓血管外科の先生に作ってもらうことになった。


病院によっては腎臓内科や泌尿器の先生がシャントの手術する場合もあるらしいですね。


シャントの手術って局所麻酔だから、痛みこそないけど全部感じてしまう。

それが怖くて術中は是非とも眠らせてほしくて、前もって鎮静剤をお願いしておいた。人生初の鎮静剤。


そして入院して手術当日。

看護師さんに手術室に呼ばれたら、あちらに向かうとのことで朝から待機。


午前中は呼ばれず、昼からかな?と引き続き待機。ところが夕方になっても呼ばれない。


時々来る看護師さんに

「まだですかねえ?」と聞くけど

「まだです。」としか返ってこない。


そうかまだかー。心臓血管外科だから急変とかあったら予定狂うもんな。

しょうがないよな。と納得。


しかしそうこうしているうちに日が暮れてしまった。あれ?


さすかになんかおかしいと思っていたら、部屋に血管外科の医師と腎臓内科の担当医が全部で4人ゾロゾロ入ってきた。


なんだか嫌な予感。すると担当医が、「すみません、今日手術はできないんです。心臓血管の外来で手術室の予約を取るのを忘れていたようで…」


と言われ医師4人に頭を下げられた。


予想外のネタバレをくらって私は確か

「そんなことってあるんですね!?」

と素っ頓狂な声を出した記憶がある。


誰も確認しないもんかね!?


驚きはしたが、翌日心臓血管外科の手術日ではないのに無理矢理スケジュールを入れてくれたらしいので、それで手打ちとなった。


怒るどころか医師4人に頭下げられて、逆にこっちが気遣って疲れたわ。


あら?もしかしてこれがねらいだったのか?


そんなトラブルに見舞われつつ、翌日やっと手術台に乗れることに。

怖いけどお願いしていた鎮静剤があるし眠れるかもな、と期待もする。


手術自体はとても順調に進んだ。

肩から先はカーテンみたいなので遮られて見ることはできない。


痛みこそないけど、なんかしら引っ張られたりする感覚がよくわかる。

わかりすぎる。


鎮静剤が全然効いてこない。


執刀医にそう訴え、鎮静剤を追加してもらうこと二回、やっぱり効かない。


眠るかボーッとするかして乗り切ろうと思ってたのに。自分が鎮静剤効かないとは知らなんだ。なんてこった。


ただ手術は進むにつれ慣れてきた。

電気メスでビリビリするのだけは不気味な感覚で気持ちが悪い。


手術も終盤に差し掛かり、執刀医と助手が繋いだシャントの血流テストをしたようで、


医師二人「おお〜!」の感嘆の声と共に腕にじわっと生温かい感触。


もう一度医師二人「おお〜!」の声と共に腕にじわっと生温かい感触。


おそらく私のシャントからクジラの潮吹きみたいに血を噴き上げさせて、その血流を確認したんだと思われる。


どうやら声からしてイキのいいシャントが出来たっぽい。


手術日がずれたり、鎮静剤が全然効かないとか予定通りに行かないこともあったけど、結果的にはとても良いシャントが出来たのでオールオッケー。


腕の切開キズも小さくて気にならないレベル。心臓血管外科医すご。


術後はそこにテープをペッと貼っただけで、包帯も固定も何もなくてあっさりしたものでした。


あれから4回胃カメラ受けていて、一応鎮静剤を希望しているが、相変わらず効かない。目はギンギンでオエオエ言っている。


胃カメラはもう諦めた。まだやったことない大腸検査が今から恐ろしい。

どないしよ。