気になったのでピストンとコンロッドとクランクシャフトとカムシャフトの関係を調べてみた。
といっても自分なりの解釈でマニュアルを読んだだけですが・・・。



TM10-1513(May 15,1942)の場合

0100-17の赤丸の箇所
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コンロッドがクランクシャフトのメインベアリング側にオフセットしてある。
1・3と2・4番のコンロッドのオフセットは同じ方向を向いているのが分かる。


0100-27の赤線の箇所
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自分なりに訳してみると「コンロッドをエンジンに組むときは、オフセットを一番近いメインベアリングから離す。コンロッドのベアリング側のオイル噴霧穴は車輌前方に向かって右側に向かせるかカムシャフトと反対側にする。」


0100-28の赤線の箇所
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ここも自分なりに訳してみると「ピストン・コンロッドのセットのピストンのスロット(No.2 Fig.29)はコンロッド(No.1)のベアリング側のオイル噴霧穴と対向する」


0100-29の赤線の囲い
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上の「0100-28」の図で、1がオイル噴霧穴、2がピストンのTスロット、3がカムシャフト。



まとめてみると
①コンロッドとピストンの組み付けは、オイル穴とスリットは反対側に向ける
②オイル穴はカムシャフトと反対側に向ける。スリットはカムシャフト側に向ける
③コンロッドのオフセットはメインベアリングから離す
となるが、透視図ではコンロッドのオフセットはメインベアリング側になっている。





TM 9-1803A(24 FEBRUARY 1944)の場合

32ページ
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「ピストンにコンロッドを取り付けるとき、コンロッドのオイル噴霧穴はピストンのT-スロットと対向させる(Fig-36)。    」


48ページ(Fig-36)
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ピストンとコンロッドの図


47ページ
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「1番コンロッド・ピストンセット 1番シリンダー コンロッドのオフセットは一番近いメインベアリングから離す(Fig-36)。
ピストンのT-スロットは左側、コンロッドのオイル噴霧穴はエンジンの右側に向かせ、ハンマーの柄の端でピストンをコツコツ叩いてシリンダーに入れる(Fig-37)。」
「他のロッドも挿入するときも同じ手順を繰り返す。それぞれのコンロッドのオフセットは一番近いメインベアリングから遠ざける、オイル噴霧穴はエンジンの左側に向ける。」


こちらも「TM10-1513」と同じでコンロッドのオフセットはメインベアリングから離すようになっている。





JH4のマニュアルの場合

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エンジン透視図。これもコンロッドは近いメインベアリング側にオフセットされている。


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ピストンのスリットとコンロッドのオイル穴は反対側を向くように組み付けされている。


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ピストンのオイル穴はカムシャフトと反対側になるように取り付けするとの記載。




ピストンとコンロッドとカムシャフトの関係は
 ①コンロッドのオイル穴とピストンのスリットは反対側になるように組み付ける
 ②コンロッドのオイル穴はカムシャフトと反対側になるように取り付ける。(①のためピストンのスリットはカムシャフト側になる)
でいいと思う。

問題は「コンロッドのオフセットをどちらに向けるか」です。
英語力には自信がないので「エンジンの透視図」が正しいとおもうのですが・・・。

実際の作業はまだまだ先なのでもう少し調べてみます。