以前から欲しかった半自動溶接機を購入しました。
買ったのは最近安売りをしているAP直流半自動溶接機で29,800円。
インバータ制御らいいですが・・・?です。気にしないことにします。

初めての半自動溶接で色々と練習をしてみて気になったのは
 アークが不安定
 パワー不足
 ワイヤー速度の微調整が難しい
 0.8mm鉄板の溶接は難しい
の4点。薄物の溶接がうまくいかないし、ちょっと厚くなると溶け込みが不十分。
半自動未経験なのでトーチの動かし方がぎこちないので仕方がないのかなと思うが何とかしたいので改造してみることにしました。
開けてみると目に付くのは大きなトランスと小さな基板。それに整流用のダイオード。この基板はワイヤー供給速度を調整しているようです。


で、こんな風に改造しました。
イメージ 1
といっても見た目は殆ど変わってませんが・・・。
改造箇所は
 平滑コンデンサー(?)の追加
 ガス化
の2点。

内部は
イメージ 2
こんな感じです。
簡単に説明すると
 コンデンサー(5900μF)の追加
  左下の灰色の筒が追加したコンデンサー。その上のダイオード(水色で囲った部分)の出力に接続してます。
  (VVFケーブルが接続してる箇所です)
  このコンデンサーをつけるとワイヤー速度がかなり速い速度で固定されるので、ダイオードの入力側(黄緑色で囲った部分)に
  ブリッジダイオード(200V2A)を追加。追加したブリッジダイオードの出力を水色で囲った部分に接続されていた黒いケーブル
  (各端子に2本づつあり)を+-に気をつけながら接続。

 ガス化
  まずはトーチ側。
   
イメージ 3
真鍮でガスの供給する部分を作成して追加。

   
イメージ 4
電磁弁(12V)は家にあった適当なものを使用。
  トリガーのON/OFFでメイントランスへの入力をリレー(青色で囲った部分)でON/OFFをしているので、
  ここから分岐してDCアダプターをメイントランスに並列つなげて電磁弁の電源に使用。
こんな感じです。文章にするとかなり難しそうに思えますね。

ワイヤー速度調整幅の変更はすぐには出来そうにないので保留です。
サイリスタで調節しているようなので電圧を下げたら調整できそうでなんですが・・・。



いよいよ一番重要な溶接結果です。
イメージ 5
鉄板は0.8mm厚で約1mmの隙間。使用ワイヤーは0.6mmソリッドワイヤー(日鐵 YM-SCM)です。
ソリッドワイヤーなのでトーチ側を+にして(これが重要です)、供給装置のローラには0.8mm用と0.6mm用の溝があるので0.6mm用

に変更して溶接。

結果は

イメージ 6



イメージ 7



アーク切れやブローホールがありキレイな溶接ではないけど溶け込みは十分。
これなら練習したらもっとキレイな溶接が出来そうです。



ちなみにかかった費用の大まかな明細は
 ボンベ10Kg(中古)   5,000円
 レギュレター(中古)    2,500円
 コンデンサー(5900μF)    700円
 ブリッジダイオード(200V2A) 100円
 コンタクトチップ      1,300円
 エアーホース(4m)      400円
 電磁弁(中古)           0円(所持品)
 DCアダプター           0円(所持品)
ワイヤーは別にして約1万円。
費用対効果は十分あったと思います。


素人改造なので改造される方は自己責任でお願いします。

新たにまとめましたので
  アストロプロダクツ AP直流半自動溶接機の改造(まとめ・追加改造)
も参考にしてください。