夏に夫に出ていけと言われ


実家に戻った私


だけども


実家に行ったら行ったで

母親と

上手くいかず


いったん夫のいる自宅に戻り



そこから家を探して

娘と私の2人生活がはじまった



私が戻った実家は

アウェイ感が凄くて



夏の暑さに加え

居心地の悪さが半端なくて

息苦しい



母親は怒っているので

口もろくにきかない日々


話をしても

通じない

聞いてくれない


なので


つらすぎて実家を出てきた



そんな経緯があるので


夏以降

両親とは

一切なんの連絡もとってなかった




夫は私に離婚話をする前に


私の両親に勝手に電話して

話をしていたので


完全に私が悪者になっていた


信じてもらえない辛さを

握りしめて


私は今日まで

暮らしてきた




12月も終わりにさしかかり


夫と話をした時に


「お正月は実家に帰るの?」と聞かれた



耳を疑うとは

この事かと


言葉につまる私は


「まだ決めてないよ」


と答えた



夫が私の両親にした事は

今考えても

怒りというより情けない気持ちになる



本当は私と話し合うべき事なのに

問題に向き合えない夫は


まわりに告げ口みたいな事をする




突き放そうとして

許せなくて


周りの人に

私は悪者

自分は可哀想な人だと


ふれまわる


そんな事をしておいて


時が経ち

少し気持ちが落ち着いた夫は



何の気なしに

お正月は実家に帰るのか?という質問を

私に

投げかけてきた



びっくり箱をあけたくらいに

びっくりした


鳩が豆鉄砲をくらうとでも

いうんだろうか



でも

そこに

嫌味とかはなくて


本当にそう思って聞いてる


ある意味

悪気はない

無邪気な小学生の質問

みたいなものなのだ




その何日か後に

妹からも連絡があり


お正月どうする?と

LINEがきた


親も帰っておいでと

言ってるらしい




私は思う


わだかまってるのは

私だけなんだろうか?


夏に

夫がした事

親に言われた事

私が親に言った事


ずっと抱えてきた


母親に対する

色々な気持ちで苦しかったりした

思い出して泣いていた事もあった


母親に対する

罪悪感や嫌悪感や

色々なものが混ざって


モヤモヤしていた


そんな私なので

お正月には全く帰る気はなかったし

もう一生

母親には顔は見せられないと


思っていた


けれども

私の周りの時計は進んでいて


立ち止まっていたのは

私だけだった


娘に聞いても

行ってもいいよという感じの答え


そっか


『許せない』

を抱えていたのは私だったのか


母親がきっと私を許さないだろうと

決めつけて


私は愛されない子だったんだと

親は味方になってくれないんだと


膝を抱えて

可哀想な私を演じてた


愛される価値のある自分に

ダメ出ししていた


別居して離婚する人間が

楽しんではダメ


親を悲しませた私が

自由を謳歌してはダメ


こんな私が許されるはずないと


ずっと思い込んでいた



そして今日

妹と待ち合わせて


私の娘も一緒に実家に帰った


少しドキドキして

また何か言われたりするのかな


なんて

思ったリしながら


「あけましておめでとう」と

お土産に買った

和菓子を手渡す


父とは

夏の頃もわりと話をしていたので

変わらず


久しぶりだねと

穏やかな感じ



母に挨拶すると



明るく

「わー!あけましておめでとう」と

返ってきた



夏に

話をしても無視で

私に怒りまくっていた母親は

いなかった


私はかなり

構えていたので


はっきり言って拍子抜けした


嬉しいような

なんとも言えない気持ちになった



それからみんなで

お正月の食事をした


お寿司やおせちやエビフライにカキフライ

美味しくて豪華




娘と二人で

キッチンの端っこで


コソコソと食事をしていた夏を思い出す



食事は

美味しいんだけど


どこか

落ち着かないようなそうでないような


変な気分



その後も

cakeを食べたりして


みんなで話す


母親も普通に話をしてくる


いつものお正月





わだかまり

という荷物を抱えて

夏から秋を超えて冬になった



もうそこには春が来てる



帰り道

母親が持たせてくれたお肉やお菓子

が結構重かった



わだかまりは

もう捨てよう


じゃないと私に荷物は持てない


今まで重いものを持ってくれてた

夫はいないんだ



私は

夫に捨てられ

親に嫌われた

可哀想な子では

ないんだから


ちゃんと愛されてたんだから


わだかまりは

母親に対してというより


私が私に対して持っていたんだろうな



2024年

1月2日の夜は


少し心が軽くなって


何度も泣きそうな夜でした