日本では2007年6月に公開されたイスラエル映画
「ジェイムズ聖地へ行く」をみました!!

ネット上で偶然見つけた作品で、つけられていた評価点は
中程度ですが、好意的なレビューが多かった
ので
試し切りしてみましたグッド!

東京で行われた、イスラエル映画祭2007
正式出品された映画だそうです。






$CINEMA Hunterの映画紹介ブログ







純真無垢なアフリカ青年・ジェイムズは次期牧師に任命され、
一人、聖地・エルサレムへと巡礼の旅に出る。

しかしイスラエルの空港に着いた途端、入国審査で
不法労働者に間違われ留置場へ放り込まれてしまい・・・

という感じの物語。






CINEMA Hunterの映画紹介ブログ

CINEMA Hunterの映画紹介ブログ







皮肉たっぷりのコメディ映画でしたw。
ところどころに散りばめられたユーモアは、
若干ブラックですが、フッという感じの笑いを誘われる場面が多く、
意外にも、最後まで楽しんで観れましたグッド!
扱ってるテーマは重い社会問題なんですが、映画全体の雰囲気は
軽やかなので、しんどさを感じる事はなかったです。



純粋そのものの主人公の青年・ジェイムズは、
まるでおとぎの国にでも降り立ったかのように、
憧れの国イスラエルにやってきますが、
あっという間に留置所に入れられます。
程なく救世主が現れて釈放されたかと思いきや、
実は外国人労働者のブローカーに買われただけで、
薄暗い共同部屋へ放り込まれ、翌日から強制的に
労働をさせられることに。。

理想と現実のギャップに戸惑いを隠せないジェイムズの姿は
滑稽で笑えますが、3大宗教の聖地エルサレムに憧れ、
美化しているジェイムズのような人々に向けて
「これが聖地の現実だバカ野郎ビックリマークと言っているような
感じも受けました。






CINEMA Hunterの映画紹介ブログ

CINEMA Hunterの映画紹介ブログ






DVDジャケットのコピーに
「聖者が資本主義の悪魔に変身? 巡礼のつもりが
世間のウラを知る旅に。」
と書かれているとおり、
中盤くらいまでは自分の信念を固く持ち、ちょっと聖人きどりだった
ジェイムズが、徐々に金に心を奪われ、裏稼業のルールを学び、
瞬く間に転げ落ちていく姿と、そのあまりの変わり様
を見ると、
人間、環境が変わるとこうも変わってしまうのか
っていう驚きを感じます。。

あるサイトでは「拝金社会とも言える
現代のイスラエルを描く風刺映画」
と紹介されていましたが、
ジェイムズの姿は、今のイスラエルの社会問題を
擬人化して描き、痛烈に批判しているのかもしれません。


他にも、ジェイムズが金持ちになった途端に、
「神への奉仕だ」と称して献金をたかる牧師や信徒達の姿など、
聖地と呼ばれる場所を舞台に、ドロドロした人間の腹黒さを
えぐるように描いた場面がかなりありました。


観る人の考え方によって、受け止め方は様々だと思いますが、
最初から最後まで、人間くささがプンプン漂っているこの映画、
個人的にはけっこう気に入りましたグッド!







CINEMA Hunterの映画紹介ブログ

CINEMA Hunterの映画紹介ブログ





ちなみに、この映画の中で
「フライヤにだけはなるなよビックリマークという言葉が沢山出てきます。
「フライヤ」って言われると、チラシを思い出してしまうんですが、
調べてみたら、ヘブライ語で「人にだまされ、利用されるような
人にだけはなるなビックリマーク
ということみたいです。
英語で言うところの「チキン」みたいな感じなんですかね。


この映画も好き嫌いがハッキリ出そうな作品なので、
オススメしにくい感じですが、
興味があれば、ぜひ観てみて下さいグッド!









「ジェイムズ聖地へ行く」予告編