日本では2004年に公開されたフランス映画で、
パトリス・ルコント監督作品の「列車に乗った男」をみました!!

2003年LA批評家協会賞外国映画賞を受賞し、
ネット上でも意外と好評価の作品です。


大好きなパトリス・ルコント監督の作品
「ぼくの大切なともだち」と同じく、男同士の友情を
描いた作品
と聞いたので、借りてみました。





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くたびれた革ジャン姿の中年男・ミランが列車から降り立つ。
ひどい頭痛に顔をしかめ、ドラッグストアへ入った彼は、
そこで初老の男・マネスキエと知り合う。

ひょんなことからマネスキエの自宅に泊めてもらうことに
なったミランマネスキエは定年を迎え、街から出ることもなく
少年に詩の個人教授するだけの平凡な日々を過ごしていた。


一方のミランは流浪のアウトロー。そんな対称的な2人の間に、
やがて奇妙な友情が芽生えていくのだが・・・
という感じの物語。






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DVDジャケットの雰囲気から、何となく想像はしてましたが、
思っていた以上に渋くて地味な作品でした。

面白いか? 面白くないか?という二択で聞かれたら、
「面白くはない」と答えますが、
妙な味わい深さがある作品でもありますグッド!


自身の理想を押し殺しながら生きてきた
元教師で今は病気と向き合う老人のマネスキエと、
金に困り、銀行強盗をするためにやってきた中年のミランという
対照的ではあるけれども、それぞれに影のある2人の主人公が、
やがて互いの中に理想を見いだし、
じわじわと絆が深まっていく
微妙な描写は、
さすがパトリス・ルコント監督ビックリマークと思える素晴らしさでした。






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元教師の老人を演じたジャン・ロシュフォールは、
「パリ空港の人々」「髪結いの亭主」でも
主演を演じた、フランスのベテラン俳優ですが、
ユーモアと哀愁が入り交じったような深みを持ちながら、
どこか飄々とした雰囲気を感じさせる独特な魅力
が、
この映画でも前面に押し出されていて、
たっぷりと堪能することが出来ます。

逆にジャン・ロシュフォールの雰囲気が嫌いな人は、
この映画も合わないかもしれません。


個人的には「悪くない」と思いましたが、
渋すぎるので、あんまり人にオススメしようとは思わないですねw。
同じパトリス・ルコント監督の映画だったら、
「ぼくの大切なともだち」の方がユーモアと
皮肉っぽい笑いに満ちていて、素直に楽しめると思います。







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この映画は、女性よりも男性、それも高年齢の男性の方が
色々共感できて、楽しめるかもしれません。


観る人の受け取り方次第で、現実的ともファンタジーとも
とれる終わり方
は、後々まで余韻が残る感じで、
なかなか良かったですグッド!


フランス映画の好きな方や、パトリス・ルコント監督
好きな方は、ぜひ試してみて下さい。









「列車に乗った男」予告編