人は、自分自身の考え方によって、


すばらしい人間になったり、ダメな人間になったりします。


正しい考え方を選んでいれば、


気高い偉大な存在になることもできますし、


誤った考え方を選んでいれば、


獣以下の存在になってしまったりします。


心の中がよくない考えでいっぱいだと


いつもいやなことが起きてしまいます。


よいことばかり考えていると


いつも喜びが湧いてきます。



私たちは、自分が考えた通りの人になります。


私たちの人格は、自分が考えていることの全てによって形づくられます。


私たちの行ないも、自分の中で考えていることが、外に表れたものです。


「ふぅーーっ」
もうすでに暗くなったベランダの上で、
太郎くんは一つ大きなため息をつくと、ぼんやりたたずんでいました。
「太郎ーっ、ご飯だぞ~」
お父さんが声をかけても、
いつもは真っ先に食卓につくはずの太郎くんはビクッともしません。
「どうした? お腹でも痛いのか?」
「う、ううん・・」
「学校で・・何かあったか?」
「・・・・」
「そうか・・」
お父さんは黙ってうつむく太郎くんの頭に手をのせて、ポツリと一言つぶやくと、
太郎くんと肩を並べ、遠くの空を見上げました。
「・・お父さんもなぁ・・
いろんな事で気持ちがすぐれない時など、時々、こうして夜空を見上げるんだ・・
そして、宇宙のずーっと遠くの世界などをいろいろ想像してみるんだ・・
そうしていると、人間社会の心配事なんて、ほんのささいな事に思えてきて、
気持ちが大きくなるんだ・・
太郎、あの大きく光輝いている星までどれくらい距離があると思う?・・
・・25光年、光の速さでも25年かかるんだ・・
これなんかは近い方で、何百光年、何千光年、・・もっともっと遠い星もたくさんあるんだよ・・」
「宇宙って、どこまで続いているんだろうね? お父さん」
「そうだなぁ・・宇宙に果てがあるのかないのか・・
あるとしたら、その向こうはどうなっているのか・・
宇宙って、本当に不思議だよなぁー・・
さぁ、太郎、冷めないうちにご飯食べよう」

(つづく)


その夜、太郎くんは夢を見ました。
宇宙船を操縦して、宇宙を駆け巡っています。
遠くの星が瞬く間に近づいて、大きな火の玉となっては遠ざかり、
星の間をどんどんぬって進んで行きます。
いろんな形の星団も、いろんな色の星雲も、
近づいては後方に飛び去って行きます。
このまま進んで行くと、宇宙の果てに着くのだろうか?
・・・・・
突然、光の雲の中に、黒い塊のようなものが現われました。
どんどん近づいて、大きくなってきます。
「うわっ、操縦がきかないーっ・・
 吸い込まれるーっ・・
 重いーっ・・
 苦しいーっ・・
 うわああ~っ・・」

(つづく)