紫陽花が咲く | 拙い言葉で戯言

紫陽花が咲く

浮き出る性を雨で溶かして
嘆きにも似た腹痛に耐えながらも必死に繕う顔は
水々しい白桃を模した球体と重なる

我儘の末に出した結論はただ汚されたくないの一心であって
愛情など殆んど期待してなかった
初めから果てを見据えた寂しい無言劇
其れだけ興味が無いのだと解っています

汚されることなく汚れることが出来ると確信を得て
愛情などという安易な言葉と絡み付いた其れ
愛されることより愛することを望んだストレートな比率

こんなにも目を背けたくなる現実に優しさはない
其れを望むことが一番難しい
動じる事もなく飢えたように枯れていくなら
雨と錯乱しながら佇む紫陽花に成りたい