【インタビュー】株式会社ソーケン代表取締役社長有吉徳洋さん | Knock on the DOOR ~おしゃれステッキを生み出すステッキアーティスト楓友子(ふゆこ)のブログ♪~

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株式会社ソーケン 代表取締役社長 有吉 徳洋さん

本日は、店舗やオフィスの設計や施工等、内装関連の
トータルサポートサービスを展開されている
株式会社ソーケンの代表取締役社長 有吉徳洋さん
お話をうかがいます。

◆人との関わりがあってこそ、心のトビラは開くもの◆

有吉社長

-今日は貴重なお時間をありがとうございます。さっそく気になったのですが、その、木の、クリスマスツリーでしょうか、それは何ですか?


はい、実はこれ、新卒メンバーが中心となって取り組んだ
プロジェクトで作った、組み立てる木製のクリスマスツリーなんですよ。

当社は、新卒で入社した社員にも、
積極的にプロジェクトを任せるようにしています。
普通は新入社員が入社したらまずOJTだとか、現場で覚えろだとか
言いますけれど、私はそれが正解とはあまり思わないんです。

「まず、みんなで考えようよ」という姿勢で、
ゼロからみんなでアイディアを出し合って、
プロジェクトに取り組む中で、
新人も仕事を覚えてゆけるようにしています。

実際そのツリー作りはどんなプロジェクトだったんですか?

新卒の子たちが考えたのが、
「恵まれない子供たちに何かをしてあげたい」
ということだったみたいですね。

テーマが社会貢献でしたから、「会社のみんなでゴミ拾いしましょう」
というのでも、悪くはないですけれどやはり
本業でいかに人の役に立てるか、という方が重要だと思うんです。

スタートはそんな漠然とした“思い”からですが、
まずは「じゃあ子供たちが暮らしている施設はどこにあるだろうか?」
と探し、市役所の福祉課を訪ねては怪しまれたりしながらも(笑)
ご縁あって児童養護施設を紹介してもらい、

実際に現場でヒヤリングをする中で
「クリスマスツリーの樅ノ木飾りは片づけるのが大変」
との言葉を耳にし、
「簡単に片づけられるクリスマスツリーを、
普段自分たちが扱う木で作ろう!」
と至ったわけです。

そこからは、安全性の高い塗装剤を自分たちで調べてきたり、
デザインにしても、どんな形だったらできるか職人さんと話を詰めたり、
図面をひいたり、もちろん予算だって限りがあるわけですから、
自分たちで数字を見たり、私に交渉してきたり…と、
通常の仕事でやるエッセンスがすべて体感できるわけです。

完成したツリーを児童養護施設で初めてお披露目する時も、
時期柄、サンタクロースの恰好をして寸劇を披露するなど、
新卒含むプロジェクトメンバーは最後まで子供たちを喜ばせるために、
頑張っていましたよ。

-それは素晴らしいですね!新卒の子たちにいきなりそんな大きなプロジェクトを任せるなんて、あまり聞かないです!

私にとってもチャレンジングなことでしたが、
実は2007年に初めて実施してみたプロジェクトだったんですよ。
それまでの会社の方針は、即戦力として経験者を募集し、
すぐデビューが可能な即戦力ばかり採用していましたから、
新卒入社なんていませんでしたし。

-ずいぶん変わられたのですね。有吉社長がそのような考えに至ったのはなぜですか?

実は2006年、先代、つまり私の父親の三回忌でしたが、
そのタイミングで父の思いを知った時ですね。

有吉家には、鍵が無くなってしまった開かずの金庫がありまして、
先代の三回忌の時に、弁護士さん立ち合いの元、
鍵屋さんを呼んで金庫を開けました。

金目のものが入っているかと思ったのですが(笑)中に入っていたのは
なんと、30冊以上の小さな手帳だったんです。
中身は、経営のことやソーケンのこと、
それから世の中のニュースなど、いろいろなことについて、
先代が感じたことや思ったことが、とにかく細かく書いてありました。

さしずめ『社長の心得手帳』でしょうか。

その中に、

“ソーケンは木の命をいただいている”

という一文がありまして、それを読んでから、
「いただいている分、与えなければ」という気持ちになり、
若い力を会社に入れ、ウチで育てていこうという方針を決めました。

-では、お父様の三回忌が、心の転換期になったんですね。

そうですね。
先代が社長の時、私は営業課長で、まさか社長が
亡くなることがあるなんて全然思っていませんでしたから、
葬儀が終わるまで全然泣けずにいました。
悲しくなかったということではなく、
急に自分が社長になる心配が強かったからです。

そんな状態で二代目社長に就任しまして、
「売上を上げる!」「先代を越える!」と
愚かな発想を持っていた2年間を過ごしました。

金融機関は、二代目社長の手腕を見極めるのに
数字しか見ませんから、数字=経営力があるかどうかです。
信頼を得るために必死でしたから、
ものすごく心のトビラもがっちり閉まっていましたよ(笑)

だからこのタイミングで手帳が見つかったことには
非常に意味があると思っています。

-ということは、先代のお父様の『社長の心得手帳』が心のトビラを開けたのでしょうか?

そう思います。
私は、心のトビラは他人じゃないと
開けられないんじゃないかと思います。

じゃあ開ける方法は何か、とい言いますと、
良いことをしようという行動であって、
それを見せてゆくのが大人の役目ではないかと。

-そうして有吉さんご自身も、新卒でプロジェクトにあたった皆さんの心のトビラをノックし開け続けてきたのでしょうね。

ありがとうございます。
とにかくいつも意識しているのが
「自分たちに何ができるか」「自分で考えなさい」と、
答えを自分の中から出させることです。

新卒のプロジェクトもそうですが、自分で考え答えを出そうとする
習慣こそが、自分の役割に真剣に取り組むことを促します。
自分の力が何かに役立つことが分かると、意欲も変わりますから、
結果モチベーションのアップになりますね。

何より彼らは“みんなでプロジェクを成功させる”という目標を
達成していますから、他の仕事でも、どんな風に取り組んだら
目標達成に至るのか、身を以て体験しているから頼もしいですね。

-ありがとうございます。最後に、読者のみなさん向けに、心のトビラを開けるコツや方法など、ありましたら教えてください。

出会いを大事に、人生経験を豊かにしてください。

人との関わりが、心のトビラを開けるきっかけになっていますから、
そのことに気付くこと。
それが結局、自身の幸せにつながりますよ。


-インタビュー:楓友子
-文章:鴨島妙実

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*楓友子の感想

もう、ただただ、尊敬!!です!!

「あのころは全然でしたよ」と、私の目を見て笑いながら仰る姿は、
過去にとらわれていない、今を生きてらっしゃる
何よりの証拠だなぁと感じました。

それにしても…勉強になります!!
まだまだ未熟なばかりの私ですが、いつか有吉さんのように、
お客様のため、一緒に働く仲間たちのため、社会のため、
広い心と先見の目を持って生きられるような人になりたいなぁと
思いました。

有吉さん、ありがとうございました!!

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