Webマガジン【Plus-handicap】編集長 佐々木一成さんに
お話をうかがいました!
「『心のトビラ』とは、自分がつくった『できない理由』」

■今、一成さんのなかに『心のトビラ』はありますか?
今はないですね。なくなったきっかけは3年ほど前のことです。
3.11があって、その数週間後に当時勤めていた会社が倒産しました。
このとき、「人っていつ死んでもおかしくないし、
会社っていつ潰れてもおかしくないんだな」ということを知ったんです。
「自分のやりたいことをやらない人生って、
生きている意味がないんじゃないか」と思うようになり、
会社を辞めて起業しました。
『心のトビラ』がなくなったのは、ここからですね。
■その出来事のあと、どうして『心のトビラ』がなくなったんでしょう?
やりたいことをやってるからでしょうね。
「やりたいかやりたくないか」で選択したときに、
常に「やりたい」ほうを選んでいれば、
心のトビラはなくなると思います。
よく、「やりたいことが見つからない」と言っている人がいますが、
僕にとってその判断ポイントは、
「その瞬間に、やりたいかやりたくないか」なんですよ。
たとえばやりたくて始めた仕事でも、今この瞬間、
めっちゃゲームしたい!ってときがあるわけじゃないですか。
こういうとき、僕はゲームを優先します。
もちろん仕事を放り出したらいいというわけではないので(笑)、
どちらを優先するか悩むときもあります。
たとえば今22時で、めっちゃゲームしたい!というとき。
状況を考えると、明日の朝10時までにこのタスクをやらねばならない、
このタスクはおおよそ2時間かかる…などと見えてきますよね。
そうしたら、今はやりたいゲームを優先して、
明日の朝2時間早く起きればいい、という判断ができるわけです。
このように、現状把握・順位づけがしっかりできていれば、
自分軸で選んで行動することができるようになります。
■一成さんにとって、『心のトビラ』とはなんですか?
僕にとって『心のトビラ』とは、
「自分がつくったできない理由」なんです。
今、僕が編集長をつとめている【Plus-handicap】を始めるときに、
トビラが復活しそうな時期がありました。
僕はもともと障がい者雇用を支援するような仕事を
したいなと思っていたのですが、あるときふと、
「1社の雇用状況を変えたところで、社会は変わらない」
ってことに気づいてしまったんです。
1社ずつや1人ずつではなく、もっと社会全体に
アプローチできる方法はないか…と模索し、
webマガジンにたどり着きました。
しかしwebマガジンをやろう!と決めたものの、
自分には経験も何もない。
そのときに、「経験がないし…」「そういえば実績もないし…」と
理由をつくって、踏み出すことに一瞬躊躇してしまった。
心のトビラって「躊躇」に似てると思うんですけど、
自分の人生一度きりで、いつ死ぬかも分からないのに躊躇しててどうするの?って。
躊躇して悩んでる自分って可愛いんですよ。
悲劇のヒロインみたいなもので。
お前がやりたいと思ったならばやる以外に選択肢あるの?
と問いかけたら、「やる」以外ないですよね(笑)。
■今後、心のトビラが復活する可能性はありそうですか?
心のトビラが復活する可能性は、常に秘めていると思いますよ。
だからこそ自分は現状分析をして、
できない理由―つまり、心のトビラになりそうなもの―
が思い当たったら、先に洗い出してつぶすように心がけています。
■一成さんが書いてくださった『心のトビラ』、これは真っ黒ですが…どういうイメージですか?

僕にとって心のトビラは、扉というか…
むしろ塀に近いイメージなんです。
取っ手がついて押したり引いたりするのではなくて、
のぼるか壊すか引き返すかしかない。
迷路のなかでふと行き止まりにぶち当たったような感覚ですね。
そのとき僕が大事にしているのは「一歩を引く勇気」です。
一歩を引いて視野を広げれば、解決策が見つかるときもある。
またはちょっと引き返してみることで違う道が見つかるときもある。
「心のトビラが開けなくて悩んでいる」ってひとがいたら、
そもそも開く意味があるのかを考えてみてください。
開く必要がないのに開こうとしてるのは時間の無駄です。
本当に必要があれば、人間って不思議なもので、
気づかぬうちに開くための方法を考えたり、準備してたりしますから。
心のトビラが表れるたびに、なぜそこにあるのか、
つまり自分にとって行動に移せない理由は何か?と
考えられるようになったら、簡単に開けるようになりますよ。
そしたら、もっと人生楽しくなるんじゃないかなと。
■一成さん、ありがとうございました!
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*ふゆこの感想
タイトルにもなっている
「『心のトビラ』とは、自分がつくった『できない理由』」
という考えが、なるほどと目からうろこでした!
外的な要因ではなくて、
自分のなかで勝手に創りあげてしまった「できない理由」。
そしてなぜこのトビラがあるのかという根本的なところを考える。
「本質論者」の一成さんらしさがさく裂したインタビューでした。
ありがとうございました!!
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