東日本大震災が起こってから1週間は一日中ずーっと震災関連ニュースが流れていた。



私のような大人でも「ニュースは知りたいが見ていると気が滅入ってしまう」こともあった・・・



そんな3月17日の新聞に


『繰り返される震災の映像 子どもの心に影響も』


って記事があった。




アニメが見たいと子どもにに言われながらも、近くで余震や津波、液状化があったら子どもと逃げなきゃならないとニュースから目が離せない親。


子どもにはアニメDVDを見せたいが気になってニュースばかり見てしまう。



子どもはTVを見ないようにするが流れている映像や音声がいつの間にか刷り込まれていく。



子どもたちの中には夜に大声で泣き始めたり、指しゃぶり、甘えてまとわりつくという行動が出ることもあるという。



記事の中では

「子どもの心に何が起きているのか?」

という問いに

「現地の映像と自分が体験する余震、親の表情、家庭内の話題などの情報を(子どもが)自分なりに統合し、自分の身にも何か起こるのではないかと不安に襲われる」

「子ども自身が揺れを体験しているので、テレビの向こう側の出来事と思えない。被災地との距離が分からず、すぐ近くで起こっていると感じる子もいる」

と言う分析があった。



大人でも簡単には受け入れることができないくらいの大震災。

子どもはちょっとした変化にも敏感で知らず知らずのうちにも影響されていくのでしょう。



そんな不安を抱えた子どもが出すSOSのサインは?



大まかに「睡眠・食欲・表情」


年代別では

乳児・・夜泣き、寝つきが悪い、少しの音で驚いたり泣く、表情が乏しくなる、など。

幼児・・赤ちゃん返り、食欲低下、落ち着きがない、無表情、爪噛み、震災ごっこ、暴力的遊び、など。



だそう。



一番近くにいる親がいち早く気づいてあげなきゃいけないのでしょうね。



対処法までは詳しく書いてなかったけど、そばに居るとか抱きしめてあげるとか安心させてあげることが一番なんでしょうね。




小学生くらいの子どもへの対処法は、「地震や津波、原発事故などに疑問を持っていることも多いから、親は説明を避けず、事実を事実として教えることも必要。疑問に丁寧に答え、一緒にメカニズムを調べることで不安を受け止めてあげて欲しい」と記事にあった。


ニュースを見て内容が分かる年代には不安なこと安心できることを教えてあげるほうが良いんでしょうね。





3月23日の記事には大人のことも。


毎日のニュースに気がたかぶったり、悲しみや無力感に襲われたり、さらには体調を崩したりする人が増えているという記事が。



記事ではTVによく出ている精神科医の香山リカさんの指摘が書いてあった。


「生々しい映像が流れることで日本中の多くの人が今回の災害を疑似体験しているといえる。他者の苦しみや悲しみに感情移入して精神的ダメージを受ける【共感疲労】が起き心に傷を負う人も出てきている」


涙が止まらないと来院する人が増え、無力感や憂うつ感、頭痛やめまい不眠など身体症状が現れる人もいるという。




「被災者がつらい思いをしているのに、普段通りの生活をするのは申し訳ないと思うのは自然な感情」なのだそう。


また、別の専門家は「映像を見て気持ち悪くなったり、眠れなくなるのは正常な反応。むしろ共感能力や想像力がある人ほど反応しやすい」とあった。




あれだけTVや新聞、ネットで情報が入ってくると大人でも疑似被災をしてしまうのは仕方ないことなのでしょう。



ただ、記事にもあったが、TVを見続けないようにしたり、体を動かして緊張をほぐす、好きな音楽を聴いてリラックスする、深呼吸する等、心的外傷を深刻化させないように対処していくことも必要でしょう。




アメリカではチャレンジャー爆発事故や9.11同時テロTのV映像を見ただけで心的外傷を負ったという報告があるそうです・・