注意して新商品のおにぎりを見ていたが案の定、12月4日にも同じような商品の在庫が同じ時間帯で在庫が狂っていた。
詳しく在庫と販売の推移を調べる。
どうしても夕勤の時間で狂ったとしか考えられない。
しかももう1種類、少ない販売数の商品の在庫が狂っていた。
これも在庫と販売の推移を調べたが、どうも夕勤の時間に在庫が狂っていた。
「ああやっぱり」
って思いがあったが感情的に走って話をしても解決しない。
グッと堪えて炙り出す方法を考える。
ここは前回と同じように曖昧に連絡を書くことにした。
そう、確定的な証拠を掴むため泳がす為に。
そのことを連絡に書く。
そして月曜日。
その日も本部担当者の巡回の日だった。
その話をしていたとき金曜日に出ているバイトが来た。
「おはようございます」
いつもとは違う感じで挨拶をし、連絡を読む。
まじまじと。。
他の人は見ない、そのときの資料まで。
真っ赤な顔で。
そして今までなら会話をしてタバコを吸って入る奴だがこの日もいつもより早くタイムカードを操作して仕事についた。
バックからの出掛け、掃除道具辺りをゴソゴソしていたが掃除道具を持たず売り場へ。
程なく、その日の2人目のバイトやってきた。
彼女は連絡を読んだが「ふーん」って感じの表情で売る場へ行き、掃除を担当することになったのか掃除道具を取りに来て掃除に向かった・・と思ったら・・
「えっーーーーーーっ」
『なにこれ??』
「なんでこんなところにこんなものあるの?」
『おかしいよね』
なんて会話が聞こえた。
すぐ報告に来て、
掃除用のバケツにおにぎりの切り取り部分のビニールがあったとか。
「ああ、分かった。預かっておく」
とクールに返事をして回収したが、これは決定的って感じで心の中ではニヤリとしていた。
掃除道具。
毎日、日に何回か掃除するわけで何人か触っている。
当然、前の週に連絡を書いているからその間に触っている人が見つけていたら報告があるはず。
それが無かったし、その日に入れられたと考える方がつじつまが合う。
彼女だとしても、金曜日と土曜日の廃棄になる時間には勤務についていない。
と、したら彼が連絡を呼んで慌てて捨てようとして落としたか、誰かのせいにしようとしてバケツに捨てたか、捨てようとしたが視線が気になり不完全な形で捨てたかしか考えられなくなった。
後から確認したがその日の朝の掃除の時、ビニール片は無かったそう。
ほぼ確定。
そして今日聞いた話、彼にそのビニール片を見つけた彼女がそんなことあったと話したそうだか彼は
「そうなんですか」
と素っ気無い返事をしたそう。
どちらかと言うとアツイ性格の男が軽い返事。
今までの彼なら
「そんなことあったんっすか!!何でですかね?」
って感じの返事をするはずなので、その場にいた皆は違和感を感じていた。
ま、いずれにしてもまだまだ証拠不十分。
もう少し泳がせます。