彼は来なかった。



この雪が出たくない気持ちに拍車をかけたのはあるだろう。



それに彼女は本当に説得してくれたのだろうか?



社会的ルールより、
「彼の気持ちを尊重」
そんな風に彼女が思っても不思議は無い。



もともとがルーズな奴らの集まりで特定の奴のアパートに身を寄せ合い、住所すら不確かな彼等。



その中には去年、記事に書いたようにバイトから失踪し、犯罪を犯した奴もいたし彼女もその中で知り合ったらしい。



彼は
「俺は奴みたいに突然消えたりしません」
と言っていたが、完全な信用はしていなかった。



『類は友を呼ぶ』



そんな感じか。






そんな彼を変えられないか?と思っていたが甘かった。



今日のほんのさっきまで、僅かな期待を持っていた。



毎度、思うがアルバイトに対し感情移入が大きすぎるのかも知れない。



こちらが思うほど従業員は心を開いてはくれない。



仕事以外のことをこちらが考えても受け入れてもらえることは少ない。



私に力や魅力がないせいもあるのだろうが…






ドライになって人を道具として扱えれば、こんなに落ち込むこともないのだろうが私にはできない。



それに人に依存しないと成り立たないコンビニ。

今回の事でますますコンビニには嫌気が差してきた。