【耐震診断について】
東日本大震災、熊本地震、何時起きるとも知れない巨大地震
関東大震災から94年経ち、関東および東海地方での巨大地震の恐れが増しています。
建物の安全性については、建物の構造形式や築年によって分類されます。
木造住宅以外の建物については、通常構造計算を行って建物の安全性を検証してから
設計図を作成し、施工されます。
この安全検証の基準が過去の大きな地震によって改定されていますが、大きく変わったのが昭和56年を境にして新耐震設計法となり、昭和56年以降に設計された建物は巨大地震でも倒壊する恐れが少ないと言われています。
世間を揺るがした姉歯問題やつい最近発覚した杭の偽装による建物の不等沈下など、いくら基準を厳しくしても、それに従っていなければ耐震性は期待できませんが、少なくとも昭和56年以降の建物であれば、地震によって建物の被害はあれど倒壊は免れることになります。
では56年以前の建物は全て倒壊してしまうのかと言うと倒壊の恐れが著しく高い確率であると言うことであって、調べて見ないことには分からないのが現実です。
政府は耐震改修促進法を制定して昭和56年以前の建物の耐震診断と耐震改修を行うように促進していますが、罰則がないため全ての建物に及んでおりません。
一部の建物には期限を設けて、補助金を設定して実行を促進しましたが、基本的に不特定多数の人が利用する建物に限って5000㎡以上といったように建物を限定して行われています。
したがって、個人オーナーの建物や小規模の建物は何も実施されていないことになります。
建物の耐震性を調査するには、建物が作られた当時の資料や図面の有無が作業や費用に大きく影響を与えます。
全く資料や図面がない場合は建物の構造を徹底的に調査して、構造図面建物の設計図を復元する作業が発生します。
資料や図面があっても、建物の強度を推定するための構造的な調査は必要ですが、設計図を復元するほど厳密な調査ではありません。
こうした調査結果と図面や復元図面を基に耐震性を検証するための構造計算を実施します。
新築や増築時に使う構造ソフトとは別のソフトを用いてコンピューターで解析を行い安全性の検証を行うことになります。
結果が安全か否かは一定の指標があり、その指標を下回ると構造補強が必要な建物と言う事になりますが、著しく指標を下回った場合は補強困難と判断され取り壊しを推奨されることもあります。
いずれにしても昭和56年以前に築造された建物は倒壊の恐れがあるため、結果如何では取り壊しとの判断もありますが、可能ならば耐震診断の実施を実施して、建物の安全性を確かめることをお勧めします。