「人を動かす」という本をご存知でしょうか?
自己啓発書の元祖とも言われる本で、70年以上前に発刊されて以来、現在まで世界中で累計1500万部売れている超ロングセラーです。
内容は、多くの人と付き合うためのコミュニケーションの方法について書かれたものです。
ところが、この本の著者のデール・カーネギーという人は、実は内向的で人付き合いが苦手だそうです。
「人を動かす」は、自分が苦手なのを解決するために書いたものだと。
確かに、自分が苦手だったことは、どこがどんなふうに難しいか、よくわかります。
他の多くの苦手な人の気持ちが分かり、もともと得意な人にはないアドバイスもできるでしょう。
自分の苦手なことが、逆に人にアピールできることになる可能性も秘めているという例です。
これは、気質とか性格面でも同じです。
例えば、成功するためには、よく前向きに考えましょうとか積極的になりましょうとか言われます。
しかし、そんなふうに簡単に考え方を変えられれば世話はありません。
かつ、ネガティブ思考の人は絶対ダメだというわけでもありません。
人生、そんなに単純なものでもありません。
性格でも何でもプラス面もあればマイナス面もあります。
性格は色んな要素があります。
大きく次の5つの要素があります。
情緒安定性・・・情緒が安定しているかどうか
開放性・・・新しいことを試したいか、保守的か
外向性・・・社交的か、孤独を好むか
勤勉性・・・規律を好むか、衝動的か
協調性・・・他人と強調的か、自己本位か
それで例えば、情緒が安定していると、少々の問題が発生しても動じないという点でよいと思われがちです。
ですが、一方で神経質な方が、リスクを敏感に感じ取って対処しやすいという面もあります。
ですから、「自分は情緒不安定だから新しいことにチャレンジできない」という風に考える必要はありません。
また、気をつけなければならないのは、情緒が安定しているとか、不安定だとか、必ずしもどちらか一方に偏っていない場合です。
実際問題として、多くの人が両方の性格をあわせ持っていて、どちらかといえば情緒が安定している方だ、という程度のもの。
従って、「自分は情緒不安定だ」という思い込み自体を見直した方がよいかもしれません。
自分の気質は、一旦身についてしまうとなかなか変化しないものです。
変われない自分を責めるのではなく、自分の特性にあったやり方をする方が合理的。
結局、「自分は○○する」という明確な目標持つこと、
そうすれば、どんな性格でもいくらでも対処することは可能です。