先週の話です。

 私は朝6時前には家を出て畑に行くのですが、まだ暗くてよく見えません。

 月も出ていませんでした。

 畑の暗がりの中、トンネルマルチの裾を直していたら、後ろで何か物音がしました。

 暗くてよく見えないのですが、何かがもぞもぞと動いています。

 猫かと思いましたが、猫よりは大きく犬よりは小さく、黒っぽいです。

 持っていたガラケーでフラッシュをたいてみましたが、目も光りません。

 あるいは当地に多く生息するヌートリアかとも思いましたが、それにしては無防備でこちらに近づいてきます。

 どんどん近づいてくるのでこちらも驚いて、シッシッと追い払おうとしますが、ますます近づいて、私から2mくらいの距離まで近づいてきました。

 小さいとはいえ、相手が何者かわからないので、こちらも怖いです。

 相手も、こちらが威嚇しているのでさすがにこれ以上近づけない様子。

 そして、そこでじっと睨み合い。

 相手は睨み合いながらもこちらに来よう、来ようとしますが私がいるので近づけません。

 あと10分ほど待てば明るくなって何者かわかる、というところで相手は諦めて、元来た道を帰り始めました。

 そうすると、当然私は後をつけますが、残念ながらすぐに見失いました。

 明るくなった後、相手の目指していたものは何かと近辺を歩き回ってみました。

 が、ただの管理不十分な畑。

 結局なぜこちらに来たかったか分からずじまいです。

 威嚇したときに古いガラケーでフラッシュをたいて写真を撮りましたが、やはり暗くて何も写っていませんでした。

 結局何者だったかわからずじまいでした。