最近、蚊が少なくなったというニュースを目にしました。

 都会の人に聞いてみると、この夏一度も刺されたことない人が多いとか。

 私は畑でしょっちゅう刺されるのですが。


 経験的には、晩夏の蚊が非常に厄介という気がします。

 初夏の蚊は、蚊取り線香の匂いで寄り付きませんし、盛夏の暑い時間帯は蚊があまりいません。

 晩夏では、少々の蚊取り線香にも構わず攻撃してきます。

 ちょうど今がその時期になります。

 蚊がヒトを刺す時には、結構なハイテクを駆使しています。

 私たち獲物の居場所を突き止めるために、獲物の呼吸による二酸化炭素を感知します。

 それだけでなく、筋肉を使った時に生成する乳酸や、赤血球の成分のニオイまで感知できます。

 ヒトを見つけると、その上にとまって血を吸うための毛細血管を探します。

 そのために、足の裏から超音波を出し、その超音波の反響音から血管を感知します。

 そして、口吻の針を突き刺します。

 そしてそのあと直ぐに吸わずに、まず唾液を血管内に送り込みます。

 この唾液成分は、多くの機能を持っています。

 一つは、人間の皮膚の感覚を麻痺させて、血を吸われていることを気付かれにくくすること。

 もう一つは、血管を拡張させることにより血を吸いやすくすること。

 さらにもう一つは、血液の凝固を防ぐこと。

 ついでにもう一は、ヒトにかゆみを起こさせること。


 そして、血を吸いはじめたら、最後までトコトン吸います。

 自分の体重と同じくらいか、それ以上を一人から吸います。

 色んなヒトから吸うとそれだけ危険も多くなるし、別の血液型の血が混じって凝固する可能性も高まるからです。

 そして吸血が終わると、唾液をまた自分の体に戻して去っていきます。


 如何でしょうか?

 こうして克明に追っていくとだんだん手足がむずがゆくなってきませんでしょうか?

 私はこれを書いていると、昨日刺された親指の付け根部分がまた痒くなってきました・・・



 ちなみに、別のニュースで蚊の駆除に関する技術を開発したとの報道もありました。

 遺伝子操作をして、オスしか出来ないようにします。

 たまにメスも出来るが、6世代ほど経つと絶滅するそうです。

 ですが、この技術に対しては、否定的な意見が多数を占めていました。

 生態系を破壊するとか、そもそも実環境では効果がないとか。

 生態系を破壊するとかいわれると、その通りかもしれませんが、こんな風に蚊に刺されるところを想像していると、生態系などどうでもいいから滅んでしまえ!という気になってきます^^;