日経新聞朝刊によると、主要15省庁の2009年度の定員要求が実質約700人の純増となることが明らかになった。政府は総人件費の抑制に向けて2006年度から5年間で自衛隊員などを除く国家公務員約1万9千人以上の定員純減を掲げている。だが今回の要求のうち純減は15省庁のうち3省にとどまっており、実質的な目標達成にはほど遠い内容といえる。

 政府の「スリム化」目標に反し純増要求が目立つ背景には、政府が取り組む消費者行政への対応を理由とした各省の組織強化の動きがある。
 厚労省は新型インフルエンザや中国産ギョウザ対策で検疫所を増員要求
 法務省は治安強化やテロ対策で670人の大幅増
 国交省は海上保安庁の治安対策
 警察庁は国際テロ対策
 環境省は地球温暖化対策を巡る国際交渉、国内対策の促進
 財務省は徴税、税関で職員増要求

 最終的な定員は年末に財務、総務両省が各省と交渉の上で確定する。
 政府の定員純減計画は2006-2008年の3年間で社保庁移管関係を除けば約6000人しか純減が達成していない。実質的な目標達成には毎年数千人規模の大幅減が必要で、地方分権改革による地方への権限移譲や出先機関の地方との「二重行政」の解消などが急務となる。


 純減要求は農林水産、国交省、防衛(事務官ら)の3省のみ。理由をみるとどれももっともに思うのは当然。そうでなければ誰も要求しない。問題は組織の在り方や仕事の組み立て方。いわゆる「国民目線」で公務員の仕事をみると、既成の仕事を見直さないで、次々と持ち上がる懸案に対して、単純に仕事を増やすという判断をするからだんだん予算も人員も膨れあがってくる。だから、既成の仕事と新しい業務とを合わせて組み替えないといけない。民間ビジネスでは、アルバイトやパートに任せている仕事を管理するときの手法。予算管理しない人に任せている部分はどうしてもコストが増えがち。予算を要求すれば増えるとしか思っていない公務員の体質に問題があるんじゃないかと、まず疑わざるを得ない。