日経新聞朝刊によると、国家公務員制度改革基本法が6日成立。これを受けて、首相を本部長とする「国家公務員制度改革推進本部」が月内に設置される。この基本法は改革の方向性や時期を定めたプログラム法になっており、次のように規定している。
2009年に公務員人事を一元管理する「内閣人事局」の関連法案を国会提出
2011年までにその他の規定についての関連法案を国会提出
2013年までに新制度へ全面移行
【採用試験】
「キャリア制度」は廃止。「総合職、一般職、専門職」に区分。中途採用を含む全職員に幹部登用の機会。これまで「一種」試験の合格者が同期横並びで一定ポストまで自動昇進する現行キャリア制度が、入省後の実績に応じて決まる仕組みに変わる。
【内閣人事局】
現行では各省庁の事務方が人事案を作成し、閣僚が追認するケースが大半。新制度では、各省庁の部長級以上の幹部人事について、官房長官が候補者名簿を作り、任命権者である閣僚が首相や官房長官と密接に協議して決めることになっている。首相官邸の人事への関与を強めて政治主導を加速する狙い。しかし、官房長官が全省庁の人事に関する情報を集中管理するというのはどれほど現実味があるのか?それに、日頃の仕事ぶりを中長期的に観察できない中央集権的な機関が人事権を持ってうまくいくか?。省庁間の壁を超えて働く公務員を増やすには政策決定プロセス自体を見直すことも必要。
【官邸での政策立案】
現状では各省から内閣官房に出向。新制度では、首相直属の「国家戦略スタッフ」を新設し、官民から人材公募。
【政官接触制限】
現状では規定はないが、各省庁で政治家と接触した場合にはメモを作成するケースが多い。新制度では、政治家と接触した際は記録を作成・管理し、情報公開を義務づけられる。政治家による口利きなど不正行為を排除するためだが、どこまで公開対象になるかが、今後の課題。
【天下り】
10月以降、各省による天下りの斡旋が全面禁止となり、新たに発足する「官民人材交流センター」に再就職斡旋機能が一元化される。優秀なキャリアがモチベーションの一つとしてきた天下りだが、その一方では、再就職ができず十分な収入が確保できなくて困る公務員が出てくるおそれもある。新設されるセンターが、不正な天下りをさせず、公正な再就職斡旋に徹することができるかどうか?疑問。また、役職を一方通行で上がっていき、上り詰めたら退職するという仕組み自体を見直すことこそ必要。退職しないで省庁に残り、後輩の育成にかかわるなど、給料が減っても身分保障しっかりして、やり甲斐というモチベーションをもたらすようにすべきではないか。
以上、ざっとみてきて改めて思うのは、近代国家になって120年、みんな一斉に学校行って、みんな一斉に会社入ってスーツ着て働くというスタイルを早く確立することに成功してきた反面、それ以前にあった豊かな民間伝承がしだいに損なわれいるのにほとんど対応してこなかったこと。現行の公務員制度にはそうした近代国家づくりの初期に必要だったけど今はあまり機能しないものが今も残ってるって感じ。今の日本が現段階で、そして未来に何を必要とするか?これがないまま民間からの不満の声にその場しのぎで対応し、民間のやってることをまねするだけでは、国民を近代国家の道へと強力に導いた維新政府と大違い。だけど、ここから始めるしかないのかなぁと思う。