せっかく、CMANOの開発者にCECのことを聞いてきたのでここに記す。
CEC、共同交戦能力の歴史は意外に長い。日本ではF-35の能力の一つとして紹介された感があるから真新しい技術と感じる人が多いかもしれないが古いところではソ連のTu-95RTとKa-25は1960年代の時点で既に持っていたようだ。
CECとデータリンクシステムはかなり密接に関係している。どちらも情報の伝達を目的としているが、CECは別の機体から送られてくる情報を元に精密な攻撃ができることを目指している。
CMANOでは誘導に関して別の機体から管制を受けることができることをCEC能力としている。
このリンクはWarfareSims(CMANOの開発元)が出しているチェンジログの一つだ。 バージョン1.10でCECが追加されたようで、このページに記載されている。
The road to v1.10: New weaponry capabilities
例に挙げられているのはE-2D、SM-6(スタンダード対空ミサイル)、そしてAIM-120Dだ。
E-2Dはイージス艦や戦闘機とLink16を使って通信することができ、そしてSM-6とAIM-120Dの誘導を同時に行うことができる。
AIM-120command DatalinkとAEGIS Command DatalinkにSupports CECのProperties(特性)があるのが分かるはずだ。
これによって戦闘機はAIM-120の誘導をE-2Dに引き渡したり、イージス艦がSM-6を発射する際にイルミネーターやデータリンクをその二者間で構築できなくともE-2D誘導が続けられる。
CECはCバンドの電波を使用するため、障害物があると交信できないという制限(Line of Sight, LOS Limited)が存在するが、結局複数のユニットによって構築されるためあまり大きな問題ではない。
ここで日本が持つAAM-4空対空ミサイルのシステムが問題になる。
AAM-4、及びその改良型のAAM-4Bは対応するF-15J及びF-2からの指令誘導を受けるがこれを僚機に引き渡すことができるようだ。
これは限定的ではあるがCEC能力にあたる強力なシステムだ。現在CMANOにこのシステムは実装されていないがとりあえず要請はしてきた。MatrixのDB3K修正要請用掲示板
...このAAM-4、将来的にE-2、E-767、P-1とかから遠隔誘導できるようにならないだろうか?F-15やF-2の残存性はかなり上がると思うのだが。