2015年度総括 | Kobakenの「努力は必ず報われる!」

Kobakenの「努力は必ず報われる!」

この世で最も美しいものは、無意識の親切(by Kobaken)

2015年度も、残り4日となった。

年度末は、当該年度を振り返り、次年度につなげるという意味で、非常に重要な時期である。

年度で動いている教員の私にとっても、振り返りと反省を行うのに最適な時期だ。



4月、教員生活2年目が幕を開けた。

着任年度にお世話になった方々が何人も退職し、不安な中でのスタートとなった。

授業は、担当クラスが昨年度の5クラスから6クラスへと増え、担当コマ数も15から17に増えた。ちなみに、配属は高校2年で、昨年度の高校1年からの持ち上がりである。

また、初めて受け持つクラスもできて、様々な生徒と触れ合うことができた。確固たる信頼関係を築けたか否かは・・・・・・、生徒のみぞ知る。厳しい評価が出るかもしれないが。


そして、私の得意分野である書道部の顧問としての日々も始まった。

技術面での指導はまだまだ難しいが、私は古巣に戻ったということもあり、さっそく青春時代を過ごした仲間たちを呼んでみた。

しかし、仲間たちも25~26歳。働き盛りの年齢で、私のように古巣に戻る暇などなかった(私は仕事で戻ったのだが)。

夏休みには、部員と一緒に、文化祭に出品する作品の完成を目指した。運動部のように暑い夏だった。

本来ならば顧問も出すのだが、今年度は部員が多かったため、来年度は私も出そうと思う。


また、夏休みには、修学旅行の引率を依頼された。

オーストラリア・シドニーに1週間。私は海外へ行ける楽しみというものをまったく感じず、異国の地での引率に不安を感じてばかりだった。いや、私に引率される生徒のほうが不安だっただろう。ごめん、俺がもっとしっかりしていれば・・・・・・。

だが、そんな不安は杞憂に終わった。生徒たちは問題を起こすこともまったくなく、集合の際にも点呼などで協力してくれたため、教員の手間はかからなかった。さすが、高校2年生だ。

ただ、残念なことに、帰国後すぐに風邪をひいたため、夏休みの終わりは自宅で寝ているだけになってしまった。


6月と9月には、毎年のことだが、教育実習生を迎える。

私は今年度、現場での経験を生かして(とはいえまだ2年目だが)、授業指導面でのアドバイスを昨年度よりも多くすることができた。貴重だったか、役に立ったか、それはわからないが、実習生にとって宝となっていれば幸いである。

実習生がいる期間は、私の気持ちは一層引き締まる。特に、今年は6年前から知っている女子大生が来たこともあり、私の士気は頂点に達していた。お互いに授業を見学しながら、スキルを磨いていった。

以前話したかもしれないが、失意の20歳の私に社会復帰への一歩を踏み出すきっかけをくれた当時の女子高生のうちの一人である。あの時知り合っていなければ、私は今頃何をしているだろうか・・・・・・。



まあ、特筆事項はこのようなところだろうか。

すでに来年度の教員配置も決定し、それに伴って授業担当者の割振りも進行している。

私は最高学年を受け持つことになった。受験指導の技術を高めなければならない。

担当クラスは、大きく変わってしまった。これは大きなサプライズだった。2年間受け持ったみんなには、つたない授業についてきてくれたことに、授業以外の時間でおしゃべりをしたことに、本当に感謝したい。

思想が常人の発想を超越した教員と過ごした日々は、どうだっただろうか。生徒に問うてみたいが、答えを知らないほうがよいのかもしれない。



私の新年度は、通常ならば、今年で所属して15年目になるゲームサークル主催の花見で始まる。

毎年、天候に恵まれ、東京都立川市の昭和記念公園の桜の下で昼間から飲酒をする。

このイベントのおかげで、「今年度も気分新たに頑張ろう」という気分になれる。

それは、いつも私を励ましてくれる友人が、このイベントの時にだけ来るからだ。

仕事が多忙になり、結婚し、夫と一緒の時間が増えたのか、毎月の集いには、おそらく5年前を最後に来ていない。

私を最も喜ばせ、そして最も悲しませてくれたあの人と、今年も春の空の下で顔を合わせた。それが今日だった。今年は、諸事情により、いつもの年よりも1週間前倒しで行われた。

6年前の夏真っ盛りの日の悲劇からの一連の流れは、彼女に伝えたことがない。いや、そんな勇気はない。母校の文化祭に行って、部活の後輩の女子高生にエネルギーをもらってきたということが明らかになったら、間違いなく笑われる。

だから、再び仲良くさせてもらっている3年前から、あの頃のことは振り返らず、仕事の話ばかり。今日も、教員生活の話をしてみた。

だが、悩み・愚痴は、一切言わなかった。職種が違うため、言っても無意味だ。

結婚3年目の彼女を尻目に、私はしばらく独身生活を続ける決意をした。相手がいないのと、今が一番仕事に精を出さなければならないのが理由である。


今日は今日で楽しかったが、欲を言わせてもらえば、夫を連れてきてほしかった(仕事のため欠席)。

昨年は、初めて顔を合わせた。なぜだか知らないが、私と同じような波長を感じた。

そして、結婚したのが私ではないはずなのに、なぜだか幸せを噛み締めながら、新年度の仕事へと向かっていった。

というわけで、来年度も気分を新たに、高校3年生の指導に当たることとする。



そういえば、私が誘った女子高生は、家が会場に近いのに不参加だった。

おっと、女子高生といっても私の教え子ではありませんよ。そんな器用なことができるわけがない。

幼少期によくゲームサークルの集いに父親同伴で来ていた女の子が今月の集いで女子高生になって再び姿を現したのだ。「このサークルにこんな女子高生、いたかな。初参加か? ならば、現役高校教師の俺が対応しよう」と思いながら近づいてみたら、「お久しぶりです」とあいさつをされた。よく見たら、10年前に遊び相手をした子だった。大人への対応がきちんとできる18歳に成長していた。18歳だから、厳密に言えば、この春に高校を卒業して大学生になるということだ。

「家が近いんだったら、ぜひ」と誘ってみたが、まだ大人が酒を飲みながら話をしている空間には、抵抗があるようだ。当たり前か。



女は成長する。その女子高生も、そして私の青春時代を短い間だったが彩ってくれた彼女も。

私は、3年目となる来年度、高3の受験というビッグイベントに生徒とともに向き合いながら、生徒とともに成長したい。

そして、嫌な顔をせずに私と向き合ってくれた彼女には、毎度のことだが、心から感謝する。

2人で買い出し部隊の到着を待つ間に話をしたことも、お酌をして真昼間からほろ酔い気分を味わわせてくれたことも、二次会のカラオケで私の選曲に盛り上がってくれたことも、すべてが2人の新しい思い出となった。

実は、カラオケでは、彼女が一緒に盛り上がってくれそうな曲を、私が選んだのだ。自分中心に選曲をする私が相手に合わせたということで、明日は全国的に雪が降ってもおかしくないだろう。曲は、


・『君がいるだけで』(米米CLUB)

⇒わりと古い曲だが、意外と彼女も盛り上がりを見せた。

・『女々しくて』(ゴールデンボンバー)

⇒理由はわからないが、彼女の好きな曲。今年も紅白でパフォーマンスを見たい。

・『私以外私じゃないの』(ゲスの極み乙女。)

⇒歌いながら、「俺のほうこそ報われない気持ちを整理しろよ」と自らにツッコミを入れたくなった。

・『誘惑』(GLAY)

⇒彼女の夫が好きなGLAYの曲。昨年は一緒に歌ったが、今年は相手がいないので独唱。ちなみに、彼女の夫の中学・高校時代は、「GLAYか、ラルクか」でディベートが起こった時期にあたる。

・『街の灯り』(堺正章)

⇒45年前に発売されたため、古すぎた。彼女の父親が、私の横で一緒に歌っていた。

・『アポロ』(ポルノグラフィティ)

⇒彼女も私も好きなポルノグラフィティのデビュー曲。

・『恋するフォーチュンクッキー』(AKB48)

⇒シメは、この曲。


なので、私は今日ともに過ごした楽しい時間を心の支えとしながら、新年度をスタートさせるとしよう。



長文になってしまったが、結局言いたいことは、

「来年も、再来年も、さらにその先も、花見で懐かしい人と会えたことを原動力に、新しい年度も頑張る勇気をもらう」ということだ。

というわけで、彼女はこれからも、花見は強制参加でお願いします。うちのサークルの花見は、雨天決行ですよ~(10年以上前に大嵐の中で実施している)。