8月の中盤、そろそろ宿題の締め切りと夏休みの終わりをカウントダウンしだし焦りも現実的になってくる今日この頃、部活の後の午後にクラスでの集まりがある。運動部に所属しているものは午前に部活があるとだろうとの配慮で午後になっている。暑いのにご苦労さんですよ。
もちろん議題は体育祭の応援の出し物と文化祭でのクラスとしての出し物。夏休みの最初から動き出しているクラスもあるというのにのんきなクラスだと笑いたければ笑えばいいが、オレの責任が占める割合は大きい。夏休み頭から代表合宿、終わるとすぐに部活の合宿、さらにお盆が来てしまいやっと盆明けに集まったという訳だ。すまん・・・
「一応いくつか考えてきたんだけど、硬派な学ランスタイルでの本格的な応援団スタイルと、女子のキラキラした衣装を全面に押し出した萌えスタイルを考え・・・・」
「「学ランでっっ!!!!」」
女子達の叫び声により委員長一派が考えてきた案だったが、一瞬で学ランスタイルに決まった。
応援の細部はだいたい男子で詰める事になり女子は文化祭の方を重点的に進める事に。
その文化祭の出し物だが、なかなか決まらなかった。どうしても男子の委員長はメイド喫茶を押していたがやはり女子の猛反発にあっていた。おおむね男子が楽してるという意見だった。けっこう名案だと思うんだけどな・・・。その他には寸劇や、釣り堀、クレープなどなど。
「じゃあさ、男子は執事でいけば問題ないんじゃない? 別にホストスタイルでもなんでもいいし、男子も表に出れば問題ないんだろ」
オレは思った事を言っていた。女子達も話だしていたし、男子も話だしていた。でも、執事・・・なんか今ちょっとマニアックに流行ってんだよね?
「あのさ~、むしろ執事喫茶にして女子には美味しいものでも裏で作ってもらうのはどうだろね? なんかメイド喫茶なんてどこもやりそうだしさ。どうよ? 男性客はともかく女性客を狙ってみないか?」
と意見する男が現れた。なんとなく他のクラスもメイドはやりそうだし、男だけの出迎えもいいんじゃないかと確かに思った。女子の委員長も、
「それ、それいいんじゃない? 女性客を狙うってのが現実的よね。食事もちょっと凝ったものを女子が作ればなお評判もあがるかも・・・」
なんとなくみんな賛成しだした。男子だって表に出たいヤツもいるし、食事を作るのは苦手なヤツが多いんだから願ったり叶ったりじゃないか?
「問題はテーブルマナーだよな。あと執事ってどんなだよ? 誰か知ってんのか!?」
誰かが呟く、オレは迷わず外池に聞きにいった。
「なんとなくは分かる。参考になりそうなマナーの資料や、雰囲気の分かりそうな小説も用意しておく。・・・それに、この前行ったばかりなの・・・」
ん? 何? 行った? 何処に? ぼそぼそと外池は答えた。
「だから・・・執事喫茶。みんなには黙っておいて。東京に家族で行く用事があったから予約して妹と行ってみたの。興味があったし・・・、お願い・・・内緒に・・・」
「わ・・・分かった。大丈夫だよ、お前物知りだし、みんな疑ったりしないよ。まあ、資料はよろしく!」
ちょっと、びっくりした。そんな趣味があったとは? いや、むしろそんな趣味ってどんな趣味なんだ? わからんぞ・・・さらに謎は深まるばかりだ!
大まかなところまで決めると後は明日以降の実行委員的なメンバーで細かく煮詰めていく事になった。あと決めるのは体育祭の横断幕ってのかな? 大きいクラス旗とでもいうのかな? そんなものを作らないと。イラストなり文字なりをかっこ良くデザインするわけで、その役目はオレだったりする。得意なんだよ、イラストとかは。それでいくつか下書きを持ってきた。みんなに見せながらどれにするのか決めていく。
・走る男たち
・応援団!
・バトンの受け渡しアップ
・龍
とりあえず4つほど描いてきた。わりとストレートに体育祭をイメージしたのとあとは好きなので龍、勢いもありそうだし。でなんとなく好評なのがバトンのヤツ。団結みたいなのをイメージできるし、真ん中にかっこいい文字を入れたらそれなりにまとまりそうだ。とりあえず実際に使う大きい布に下書きすることになった。また明日に・・・、孤独な作業だ。でも色塗りからみんなでやることになっている。
次の日。
「なあ、マオのクラス何すんの? 体育祭の応援合戦はさ」
「ん~、チアリーダー。ほらスケートのミ○ティがスケートのエキシビジョンでやったりしてるヤツ! ボンボン持って、キラキラしたミニスカ穿いて、みんなで叫んでね! まあミ○ティってよりはアメリカの本物をイメージしてね。さすがに人を投げたりできないだろうけどね」
も・・・萌えそのものじゃないか!? 確かに女だらけのクラスだから見栄えは最高だろう。さすがだ・・・。すでに見たいもん!
「それは是非見たいな。がんばってくれよ!」
「あのね、そんなイヤらしい顔しながら言わないでよ。でも、楽しそうだよホント!」
2学期は行事が多くて楽しみだよな。
もちろん議題は体育祭の応援の出し物と文化祭でのクラスとしての出し物。夏休みの最初から動き出しているクラスもあるというのにのんきなクラスだと笑いたければ笑えばいいが、オレの責任が占める割合は大きい。夏休み頭から代表合宿、終わるとすぐに部活の合宿、さらにお盆が来てしまいやっと盆明けに集まったという訳だ。すまん・・・
「一応いくつか考えてきたんだけど、硬派な学ランスタイルでの本格的な応援団スタイルと、女子のキラキラした衣装を全面に押し出した萌えスタイルを考え・・・・」
「「学ランでっっ!!!!」」
女子達の叫び声により委員長一派が考えてきた案だったが、一瞬で学ランスタイルに決まった。
応援の細部はだいたい男子で詰める事になり女子は文化祭の方を重点的に進める事に。
その文化祭の出し物だが、なかなか決まらなかった。どうしても男子の委員長はメイド喫茶を押していたがやはり女子の猛反発にあっていた。おおむね男子が楽してるという意見だった。けっこう名案だと思うんだけどな・・・。その他には寸劇や、釣り堀、クレープなどなど。
「じゃあさ、男子は執事でいけば問題ないんじゃない? 別にホストスタイルでもなんでもいいし、男子も表に出れば問題ないんだろ」
オレは思った事を言っていた。女子達も話だしていたし、男子も話だしていた。でも、執事・・・なんか今ちょっとマニアックに流行ってんだよね?
「あのさ~、むしろ執事喫茶にして女子には美味しいものでも裏で作ってもらうのはどうだろね? なんかメイド喫茶なんてどこもやりそうだしさ。どうよ? 男性客はともかく女性客を狙ってみないか?」
と意見する男が現れた。なんとなく他のクラスもメイドはやりそうだし、男だけの出迎えもいいんじゃないかと確かに思った。女子の委員長も、
「それ、それいいんじゃない? 女性客を狙うってのが現実的よね。食事もちょっと凝ったものを女子が作ればなお評判もあがるかも・・・」
なんとなくみんな賛成しだした。男子だって表に出たいヤツもいるし、食事を作るのは苦手なヤツが多いんだから願ったり叶ったりじゃないか?
「問題はテーブルマナーだよな。あと執事ってどんなだよ? 誰か知ってんのか!?」
誰かが呟く、オレは迷わず外池に聞きにいった。
「なんとなくは分かる。参考になりそうなマナーの資料や、雰囲気の分かりそうな小説も用意しておく。・・・それに、この前行ったばかりなの・・・」
ん? 何? 行った? 何処に? ぼそぼそと外池は答えた。
「だから・・・執事喫茶。みんなには黙っておいて。東京に家族で行く用事があったから予約して妹と行ってみたの。興味があったし・・・、お願い・・・内緒に・・・」
「わ・・・分かった。大丈夫だよ、お前物知りだし、みんな疑ったりしないよ。まあ、資料はよろしく!」
ちょっと、びっくりした。そんな趣味があったとは? いや、むしろそんな趣味ってどんな趣味なんだ? わからんぞ・・・さらに謎は深まるばかりだ!
大まかなところまで決めると後は明日以降の実行委員的なメンバーで細かく煮詰めていく事になった。あと決めるのは体育祭の横断幕ってのかな? 大きいクラス旗とでもいうのかな? そんなものを作らないと。イラストなり文字なりをかっこ良くデザインするわけで、その役目はオレだったりする。得意なんだよ、イラストとかは。それでいくつか下書きを持ってきた。みんなに見せながらどれにするのか決めていく。
・走る男たち
・応援団!
・バトンの受け渡しアップ
・龍
とりあえず4つほど描いてきた。わりとストレートに体育祭をイメージしたのとあとは好きなので龍、勢いもありそうだし。でなんとなく好評なのがバトンのヤツ。団結みたいなのをイメージできるし、真ん中にかっこいい文字を入れたらそれなりにまとまりそうだ。とりあえず実際に使う大きい布に下書きすることになった。また明日に・・・、孤独な作業だ。でも色塗りからみんなでやることになっている。
次の日。
「なあ、マオのクラス何すんの? 体育祭の応援合戦はさ」
「ん~、チアリーダー。ほらスケートのミ○ティがスケートのエキシビジョンでやったりしてるヤツ! ボンボン持って、キラキラしたミニスカ穿いて、みんなで叫んでね! まあミ○ティってよりはアメリカの本物をイメージしてね。さすがに人を投げたりできないだろうけどね」
も・・・萌えそのものじゃないか!? 確かに女だらけのクラスだから見栄えは最高だろう。さすがだ・・・。すでに見たいもん!
「それは是非見たいな。がんばってくれよ!」
「あのね、そんなイヤらしい顔しながら言わないでよ。でも、楽しそうだよホント!」
2学期は行事が多くて楽しみだよな。