表と裏

 

隠と陽



 

物理的な話でもそうだと思う。

 

アジングロッドの面白いところなんだけど、軽量なルアーを投げたい。

でも操作性は出したい。

感度も欲しい。

使う糸は細くしたい。

 

1、軽量なルアーを投げるには曲がる竿が欲しい。

 

2、操作性を出すには柔らかいアクションだとキビキビ動かせない。

 

3、感度を出す為には硬くしたほうが手元まで伝わりやすい。

 

4、軽量ルアーを沈める為、操作性の為にも糸は細くしたい。

 

 

 

1に感しては気分の問題というか、技量でカバーできる話でもあるんである程度犠牲にされがち。

垂らしをとって投げればある程度はやれちゃう。

なのでいわゆるパッツン系ロッドが流行ったわけ。

キャストアキュラシーより、感度、操作性を優先するというのはアジングロッドだからね。

飛距離、と言うか糸抜けだけよければあとは自分でなんとかしなさいよという話。

投げやすいけど感度悪い、操作性悪いとアジングは楽しく無いよねってこと。

ストラクチャー打ちとかしないからそりゃそうなんだけど。

 

2、操作性はなにをもって操作性とするかというのもあるんだけど、、、

ラインメンディング、ルアーアクションを行うにはハリが必要になるのね。

柔らかいとアクション吸収しちゃうし。

 

3、ヤバイ、説明がめんどくなってきたwww

硬さをだせば柔らかいよりも振動を伝達するには有利だよね。

響くっていうのかな。ただ、シャキッとピンピンだと潮の流れを感じにくくなるの。

潮の流れって、カンとかコン、じゃなくてモタれる感覚。

大げさに言えばルアーに海藻とか、ビニールが絡まるとぐにゃーっと水圧がかかるアレ。

そうなると各社ソリッドも長さ変えたり、チタンにしたりと工夫が始まるわけ。

穂先をもたれさせて、流れをとらえて、その下の部分でカン、とかコンをとって、操作もすると。

(めっちゃ雑でごめん。多分丁寧にせつめいしてもわからない人にはわからない話だから適当に読んでw)

 

4は仕方ない。

僕も毎回エステル巻いてねって言ってる通り、細糸が前提です。

エステルは伸びないから、棒みたいな曲がらない竿だと合わせ切れしちゃう。

???

1、2、3の項目を読むと、あれあれ?辻褄が合わない。

どうするかというと、薄くして、トルクを落として、ハリをだして曲げる。

 

高弾性素材でうす巻きにするとハリがあって感度が良い竿が出来る。

 

すっごく雑に説明するとそんな感じ。

そこに繊細なり硬めソリッドつけたりで、はいアジングロッドの完成。

 

大体の方向性。

 

そんなわけで物理的に、ここはこう!ここはこう!

ってやってくと『僕の考えたさいきょうのあじんぐろっど』ができあがる。

子供かよ。

まぁたしかに一理あるんだけど、強度とかさ。

個人でやるには好きにできるけど。メーカーとしてはやれないよね。

 

いろいろ試してみて、きったない曲がりでどれだけ感度がでてようが無理でした。

うちの仕事じゃない。

その辺は気持ちの問題だからね。

よそがどうって話じゃないんで誤解されませんよう。

曲がりの綺麗さ自体も正解があるわけじゃないし。

 

ちなみに軽さは正義です。

アジングに関して言えば絶対だよ。

 

金額、耐久性、扱いにどれだけ気をつかうか。

犠牲と引き換えに得られる物は多く、アジングとの相性はいいよね。

うちはやらないけど。

モデルチェンジをバンバンして、数字追いかけて、流行気にしてやるもんでもないしな。

フルスペック戦闘機作ってもしゃあなし、ということで。

 

(今回、アジングロッドをつくってみて、今までの作り方とは別のアプローチが発見できたのが面白い。特に多段テーパーの話とか、ほんと目からウロコ。あえて歪ませて、振動を云々ね。)

 

今回はとりあえず頭の中をまとめただけなので、気持ちの整理みたいなもんだと思ってもらえるとありがたいです。