今日はB級マカロニウエスタン。イタリア・スペイン合作、ホセ・アントニオ・デ・ラ・ローマ監督の「嵐を呼ぶプロ・ファイター」(1967年)を取り上げたい。この決闘シーンだけでも、一見カッコよさそうだけど、
主人公がアンソニー・ステファンだもんな。日本ではマイナーでもイタリアでは結構な数のマカロニに主演しているようで、このブログでも「砂塵に血を吐け 」で一度紹介してます。この優しそうな眼差しも一因か、ヒーローのオーラに乏しい役者である。
主人公の父を殺した悪徳牧場主にジョゼフ・カルボ、
その息子にヒューゴ・ブランコ、娘にジェニファー・クロウェと、このあたりの俳優を知っている人たちは相当なマニアなんだろうな。この娘が主人公と幼馴染で主人公に気があるが、仇同士という設定になっている。
多少でもメジャーなのが、主人公の妹を演じたイヴリン・スチュワート(アイダ・ガリ)。
どうせなら、フランコ・ペッシやニーノ・ムスコといった脇役陣をもう少し活かせば面白くなったんだろうけど、この演出力ではそこまで配慮は行き届きません。
囚われの身となった主人公の妹を助けようとする牧場主の娘。
しかし、結局は牧場主とともに殺し屋に殺されてしまうんである。娘は、主人公の妹が凶悪な殺し屋に囚われていることを伝えて彼の胸の中で息絶える。ちょっとメロドラマ入ってますな。
一番悪い奴は最後に残しておいたわりには、凶悪な殺し屋(スタンリー・ケント)がこの程度の迫力です。
強そうではない殺し屋にもかかわらず、主人公は銃を奪われ、絶体絶命の大ピンチ。さあ、どうする、主人公。
いやいや、そこで大きな石を掴んだのは主人公の妹か。やっぱりB級ならではのラストでした。
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