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今日ご紹介するのは、上映中の映画、ジャウマ・コレット=セラ監督の「アンノウン」(2011年)である。ストーリーは、次のとおり(公式サイトから引用)。植物学者のマーティン・ハリス博士は、学会に出席するために、妻とベルリンへ旅立つ。ホテルに着いた途端、忘れ物に気付いたマーティンは、タクシーで空港へと引き返すが、途中で交通事故に遭ってしまう。気がつけば、病院のベッドの上。ホテルへ急ぎ、妻の姿を見てホッとするが、なんと彼女は自分を「知らない人」だと言う。そればかりか、見ず知らずの男が自分に成りすましていた──。


写真も公式サイトからいただいてきました。



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主演は、リーアム・ニーソン。私のブログで取り上げた作品では、「K-19 」の副艦長役が印象的かな。ほかに、「夫たち、妻たち 」や「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 」 (これって、ライオンの声をアテてるだけか)がある。



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自動車事故で数日間昏睡していた主人公は、妻のエリザベス(ジャニュアリー・ジョーンズ)に、「どちら様ですか」って言われる。私もいっそのこと、そこまで言われてみたいものだ。この映画、主人公が事故に巻き込まれ、あんた誰?って言われるまでの前置きが長くないのが好印象。好調な滑り出しに、何となくワクワクすると同時に、「こんな単刀直入に本題に入って大丈夫か?」との不安にも駆られる。が、冒頭で見る側の興味を引き付けたまま、2時間近くまったくダレることなく進行するのが素晴らしい。



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巻き込まれ型のストーリーって、主人公が普通の市民だから面白い。この映画の主人公も穏やかな学者であるが、車の運転は巧すぎるし敵と闘っても強すぎるのは不自然じゃない? って思わせておいてちゃんとオチを用意している。巻き込まれたのは、主人公を助ける不法入国移民の女性タクシー運転手(ダイアン・クルーガー)のほうである。



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リーアム・ニーソンは表情の面でも派手な演技をするタイプじゃないだけに、むしろモデル出身のダイアン・クルーガーの熱演がいいコンビネーションとなったような感じがする。



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主人公の協力者は女運転手だけかよ、と観客が思っているところに、元秘密警察の男を演じたブルーノ・ガンツが実にいいタイミングで登場する。その雰囲気が実にいいのだが、意外と出番が短いのが残念。もっと彼の活躍があってもいいのになぁ、と思ってしまうほど、密度が濃く無駄のない進行である。



私はかれこれ30年くらい前からスパイものや冒険小説を読んでいるが、この映画は、まさにワクワクしながらページをめくるような感覚で見ていられる作品である。中だるみのするラブシーンなどもなく、迫力のあるカーチェイスもほどよく挿入されて、結構楽しめるアクションサスペンスに仕上がっている。この監督の「蝋人形の館」と「エスター」も見ておかねばなぁ。



オフィシャルサイトはこちら

http://wwws.warnerbros.co.jp/unknown/


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