そんなわけで (どんなわけだか)、懐かしい音源の紹介も早くも3回目となった。音源自体はたくさんあって、さっきなんか、「鷲は舞い降りた」(愛のテーマ)のアレンジやら、自分がサックスを吹いている音源やらが出てきて、「おっ、こんなのもやっていたのか」と、驚くやら懐かしいやら。でも、人にお聴かせできるものと単に自分が懐かしいだけのものって違うんだよなあ。


今日は最終回ということで (ほんとうか)、私のオリジナルを中心にご紹介したい。曲名クリックでmp3ファイルをお聴きいただけますが、例によって、ケータイの方はあしからずご了承ください。


●家路 (ボーカルバージョン)

結婚後、まだ日雇いのバイトをしていた頃、帰り道に夜空を見上げながら浮かんだメロディだ。その後、先日ご紹介した練習スタジオの姉ちゃんと、自作のテープを交換するようになったのだが、ある日、彼女の新作テープの中に、私の作ったこの曲が、歌詞を付けて歌われているではないか。あまりの感動で涙が止まらなかったのを今でも覚えている。この音源は、私のアレンジで再度吹き込んでもらったバージョンだ。


●ウルチャンのテーマ

今では漆作家のT女史が大学の卒展に出品した漆のオブジェのテーマ曲(意味不明だが、曲作りってこんなものかも)。5拍子が好きな私としては、後半のソロなどかなり盛り上がっている曲でもある。しかも前半は、ギターが弾けないくせに軍手をはめてギターに果敢にチャレンジしたりもしちゃってるし。一応、多重録音をしていた時代は、サックス、トランペット、バイオリン、ドラムなどの楽器に一度は挑戦していて、とにかく意欲だけは満々だったなあ。


●「小石」エンドクレジット

多重録音の動機は映画音楽の真似っこである。だが、これまで映像がない曲作りばかりしていた私にとって、映画に音楽をつけたくて仕方ない。で、ついに自分で脚本を書いて、ビデオ映画を撮ることになったというわけ。スタッフは友人をかき集め、主演の少女などは近所の人を口説き落として、ちょっとした短編を作ったのである。映画の出来栄えはともかく、音楽づくりにはやっぱり燃えました。徹夜で作業してもどうしても曲が完成せず、会社を休んだりしたほどの打ち込みようであった。


●暗いサザエさん

オリジナルはたくさんあるのだが、私の曲ばかりじゃつまんないだろうから、最後にオマケとして「サザエさん」のテーマの短調バージョンをどうぞ。歌っているのはやっぱりスタジオの姉ちゃんで、先日紹介した「とんでったバナナ」も、一番上の「家路」も同じ人。曲によってちゃんと歌い分けているところが素晴らしい。彼女によると、「この曲は島倉千代子風に歌った」とのこと。スタジオの姉ちゃんとはライブを一緒にやるようにもなり、その後、私のバンドのメンバーと結婚しました。今もまだ歌っているだろうか。