クライアントで3時間半にも及ぶミーティング。途中、新製品のプロセッサを見せられた。私より年上の担当者は、「プロセッサに書かれている文字が小さすぎて読めない」という。もう1人の若い担当者は「普通に見えるけど」という。どれどれ、と私も手にとってみたはいいが、うわっ、読めない。自分の老眼が進んでいることを再確認させられた。


今日の映画は老眼にかこつけて、「2300年宇宙の旅」(原題が Logan's Run なんです)。1977年のSF映画だ。23世紀に生きる人々の手のひらには、8歳までは白、9~15歳は黄色、16~23歳は緑色、24~30歳は赤色のクリスタルが埋め込まれ、30歳の誕生日を迎える10日前になると、その生命時計は「黒」に点滅を開始する。なるほど、40代も残り少ない私など、世の中からとっくに消滅しているのか。それを思えば、老眼くらいはよしとしよう。


2300年未来への旅


マイケル・アンダーソン監督が撮ったこの映画は、チラシにも「“2001年宇宙の旅”から8年--MGM映画が再び未来の謎に挑む今世紀最高のSF大スペクタクル巨篇!」と書かれているが、チープな作品との評も少なくなかった。チープチープ言うな。私は中途半端なリアリズムよりその映画の持つ独特の世界観みたいなものがあればいいと思うんだけどなぁ。同じ年にジャック・スマイト監督で「世界が燃えつきる日」が作られたが、これもしょーもないチープな作品に違いないが、ピンクの空をバックにしたJ・M・ビンセントやD・サンダの姿は、70年代の映画でしか観られない画である。これ、2作ともJ・ゴールドスミスが音楽を担当しているのが凄いね。