2023年のカンヌ映画祭で
パルムドール賞🏆を取得した、
「落下の解剖学」を見ました。
もうすぐ始まるアメリカのアカデミー賞でもノミネートされてるので、世界的に評判の作品ですね。
感動や素晴らしいであろうと、
期待し過ぎちゃってましたが、
見てる最中には心は大きく動きません。
が、見終わってからジワジワと来ます。
ジャブのように、場面やセリフが蘇り、
考え続け、次第にノックアウトされました。
この映画の内容を知りたくない人は読まないで下さい。
いやー面白い。
映画の面白さってこう言う事なのか。と、思い知らされました。
フランス映画らしく、見終わってからのスッキリ感は全くありません。
むしろ、考えさせられます。
ストーリーは、
両親と息子の3人家族の父親が、
窓から落下して亡くなり、
自殺、他殺、事故を法廷で争うことになる物語です。
つまり、法廷劇っほく見せたヒューマンドラマです。
白黒ハッキリさせる法廷に重きを
置いているのではなく、登場人物に
重きをおいてます。
妻である女性の夫への愛情や不満や、
亡き夫や息子への思いを見せます。
同様に、父親を失った息子の母への思いや不信感。少年だからこその心の動きが描かれています。
その他にも、弁護士、メイド、子供の監査役、検察官、裁判官 それぞれに思うところがあることが、描かれてます。
更には、亡くなった夫であり父親である男性の本心はどうだったのかと、
観ている私達に、映画を見終わった後に問いかけてくるんです。
厄介な映画だわ〜
こんな手法の映画は初めてで、
大変に興味深く見入ってしまいました。
まるで、傍聴席にいるように。
しかも、傍聴席だと裁判だけですが、
被告の帰宅後の姿も映画なので見られます。
面白〜。
さすがパルムドール賞取得!
アカデミー賞も取れるか?!
それも含めて見ておくと、賞レースも楽しめますね。