『キョコロヒー』(テレビ朝日系)でMCを務めている日向坂46の齊藤京子とヒコロヒーの楽曲「After you!」が配信リリースされた。
昨年9月から同番組の中で『キョコロヒー』発のヒット曲を生み出そうという試みの中で誕生した同曲。2月14日にはCDリリースも控えている。昨年12月22日に放送された『ミュージックステーション SUPER LIVE 2023』(テレビ朝日系)ではデビューに先がけて楽曲を生パフォーマンスすると、齊藤の伸びのある歌声とヒコロヒーの気怠げな歌声の相性の良さが話題となった。肝心の楽曲はというと、作詞は秋元康、作曲は日向坂46の「ソンナコトナイヨ」なども手掛けた柳沢英樹という齊藤にとってお馴染みの顔ぶれということで、アイドルソング的でありつつも、癖になるメロディでどこか懐かしい。『キョコロヒー』の9月11日放送回では齊藤が「キョコロヒーで『紅白』出たいです」と熱望していたように、今後年末の大一番に向けて活動していくことになる。
キョコロヒーのような、近頃のアイドル×芸人のユニットといえば、お笑いコンビ・かまいたちの濱家隆一と乃木坂46 OGの生田絵梨花のダンスボーカルユニット・ハマいくだ。2人がMCを務める『Venue101』(NHK総合)内の企画として結成された同ユニットは、2022年11月に「ビートDEトーヒ」を配信リリース。作詞・作曲をmeiyoが務め、そのキャッチーでポップなメロディと、濱家と生田をイメージして制作されたというSota(GANMI)の中毒性のある振り付けが話題を呼び、TikTokを中心にSNSでバズを起こし、国内のみならず韓国のTikTokerもカバーしたことで世界的に広がりを見せた。そうした中で、昨年末の『第74回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)では特別企画として2人が出演するという快挙を成し遂げた。
櫻坂46からも注目したいユニットが昨年現れた。それは50TA(狩野英孝)と大沼晶保のユニット・沼TAだ。同ユニットは大沼、井上梨名、武元唯衣、増本綺良が出演する『サクラミーツ』(テレビ朝日系)において、大沼が50TAの大ファンであると公言したことから実現に至った。大沼は自作のオリジナル曲「沼ソング」に代表されるように、不思議な感性持ち合わせている。50TAも大沼が制作した「君の心は6パックに割れてんだ」を聴いて感銘を受けたことを明かし、コラボ前から相性の良さを感じさせていた。8月31日に放送された公開収録回では、満を持して50TAと大沼が共演を果たし、50TAが作詞曲を務めたオリジナルソング「涙~アルバムバージョン~」と「PERFECT LOVE」を披露。50TAの前かがみな演奏と大沼の癖のある歌声は何度も聴いていたくなる心地よさがある。残念ながらこの日のみの限定ユニットだったが、再共演を望む声も多い。
このように、アイドル以外との共演はファンにとって大きなインパクトを残しており、今後も限定ユニットの結成やコラボを希望する声も少なくない。筆者が個人的に注目しているのが乃木坂46 OGの齋藤飛鳥とOKAMOTO'Sのハマ・オカモトだ。2人は『ハマスカ放送部』(テレビ朝日系)で長く共演しており、番組では自動車免許取得に挑戦したり、大吟醸を飲んだりと、乃木坂46時代とは一味違う齋藤の姿を見ることができる。齋藤は乃木坂46時代からやや斜めから物事を見るタイプではあったが、同番組ではハマがそんな齋藤に優しくツッコミを入れるという場面も多く、2人の掛け合いは見どころだ。キョコロヒーやハマいくといったユニットの活躍を受けて、一部ファンの間では2人のデビューへの期待が日に日に高まっている。ハマいくならぬ“ハマあす”の結成に期待したい。
キョコロヒー、ハマいく……と様々な音楽ユニットを紹介してきたが、総じて言えるのは普段とは異なる新たな一面がユニットを通じて見えてくるということだ。この流れの中で、今後も“アイドル×芸人”の組み合わせは増えていくことは間違いないだろう。2024年はどのようなユニットが現れるのか、引き続き動向を注視したい。