むなしくなるね。結果出して!

 

★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2023.12.01-2)国民大集会報告3

■国民大集会報告3

西岡 続きまして、各党代表のご挨拶をいただきます。

◆本当に時間が切迫している

山谷えり子(自民党拉致問題対策本部長、元拉致問題担当大臣、参議院議員)

 お寒い中、こんなにたくさん、怒りをもってお集まりいただき、「何としても
解決するぞ」という気持ちを一つにしていただき、ありがとうございます。

 今岸田総理は、「様々なルート、様々な機会を使って働きかけを行い、そして
日朝首脳会談の扉を開いて解決していきたい。私が先頭に立って皆様と心を一つ
に」とのお話をされました。自民党拉致問題対策本部としては、党本部で集会を
開き、そうしたことを岸田総理とお話をしていますが、政府は情報収集に大変な
力を尽くしています。

 人工衛星の精度も上がりましたので、北朝鮮の国内の動き、北朝鮮のテレビ等
での動き、そして様々なルートから得られる動き等を総合しながら、日朝首脳会
談の扉を開く、この一念で頑張っていることを感じています。

 自民党の拉致問題対策本部としても、「来年の予算を上げてくださいね」と頼
んできましたが、ほぼ今年を上回る予算が獲得できそうです。情報収集や各国と
の連携、あるいは制裁が破れらないように目を光らせていくこと、そしてまた風
化させてはならない若者への啓発活動等来年も今年を超える力を尽くして、解決
のために歩を進めていきたいと思っています。

 本当に時間が切迫していると感じます。横田早紀江さんのお話、曽我ひとみさ
んのお話、そして有本のお父さんが来てくださっていますが、先日も車椅子で私
の部屋に来てくださって、「もうそんなに何回も東京には来れんよ」と。今日も
先ほど控室で総理に有本さんが思いをお伝えしておられました。

 親の皆さんが子どもを抱きしめる、その時間の中で解決しなければ意味がない
んだということを、一日一日感じているところです。

 韓国は今の政権になってから拉致問題の対策チームを作り、解決に向けて強い
力を出し始めています。ロシアと北朝鮮の関係、あるいはテロ集団ハマスの後ろ
の国々のネットワーク。北朝鮮は一体何を考えているのか、動いているのか。

 自由と民主主義という価値観を持つ多くの国々で、北朝鮮を見つめる目が厳し
くなっています。私たちはこうした変化の中で、必ずチャンスをつかみ取るんだ
という強い決意のもとに、結果を出していきたいと思っています。

 先日、憲法改正を考える大学生たちの集会に出ました。岸田総理も50分くらい
聞いておられました。ある大学生がこうおっしゃったのです。憲法前文暗唱させ
られました。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生
存を保持しようと決意した」。この文章と今の現実とこんなり乖離を感じている。
私たち世代には、こんなに大きな宿題があるということでした。

 若者たちは、「日本よ主権国家たれ」という思いを今大きく持っておられます。
横田拓也さんも講演先で、「これは横田家の問題だ、ということにはしてほしく
ない」とおっしゃっていました。

 すべての被害者を、主権国家として取り戻さねば国家とは言えません。私たち
は頑張らないといけない。決してあきらめてはいけない。あきらめたら北朝鮮の
思うつぼです。

 風化させない。そしてコロナ禍が収まりつつある今、分断工作ではないかと思
われる動きも感じたりしています。分断工作にはのせられない。そして、決して
あきらめない国民の心を熱量を上げていく。

 自民党拉致問題対策本部としては、ブルーリボンバッジをもっと着けるとか、
地元で集会や若者たちと一緒の活動もしようと働きかけています。7か国のパン
フレットがありますから、外国から関係者が来た場合、あるいは私たちが外国に
出張する場合には、必ずこの拉致問題を取り上げているところです。

 めぐみさんが拉致された11月15日の前日の14日に、新潟の母校の小学校
で集会が開かれていました。早紀江さんが作詞された、「コスモスのように」を
子どもたちが合唱していました。

 「地に足を踏ん張って生きているのね、きっと」という歌詞を一生懸命みんな
で歌っていました。そうなんです。「地に足を踏ん張って生きて」おられるんで
す。たくさんの、すべての被害者を取り戻すまで私たちは心ひとつに頑張り続け
ましょう。本日はありがとうございました(拍手)。

◆立憲民主党としても全力を挙げて協力したい

笠(りゅう)浩史(立憲民主党拉致問題対策本部幹事長、衆議院議員)

 皆さん、お疲れ様です。本日は寒い中、全国から大勢の皆様が国民大集会にお
集まりいただきましたことに私からも感謝を申し上げたいと思います。

 私も拉致議連の一員として20年活動していますが、先般5月の集会ではこの
場所で決議案を朗読させていただきました。また今回もこうして集会を開かなけ
ればならない事態を招いている。解決ができていない。国会議員の一人として、
その責任を感じています。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 拉致問題は言うまでもなく、わが国の主権に関わる、そして国民の生命・安全
の関わる重大な問題です。24日の金曜日に、北朝鮮のミサイル発射を受けて、
国会でこれを非難する決議をさせていただきました。

 私も議院運営委員会で野党の筆頭理事を務めさせていただいていますので、自
民党・公明党さんとも文言の調整を行いましたが、当然ミサイルの問題も決して
許すことはできない問題です。しかし、私たちは何よりもこの拉致問題を含めて
決議文に、「拉致問題は時間的制約のある人権問題」を抗議文の中に入れさせて
いただきました。

 先ほど横田代表からも、「タイムリミットがある」と切実なお話がありました。
もう待つことはできない。何としても解決しなければならない。私自身も、対策
本部で色々な情報に触れる中で、北朝鮮の食糧危機は本当に厳しいものがあると
思います。

 もちろん新型コロナウイルスの問題もあった。あるいは自然災害、さらには深
刻な食糧危機を乗り切っていくためには、やはり北朝鮮が拉致問題をしっかりと
解決する。それは全拉致被害者を一刻も早く帰国させることです。それなら私た
ちは人道支援を行う用意があるということは既に政府も表明をしているわけです。

 先ほど岸田総理からも首脳会談に向けた決意を改めて表明されました。金正恩
委員長と、日朝首脳会談を一刻も早く実現して、そのことを総理が直接伝えてい
ただき交渉していただきたいと思います。被害者の方々を取り戻していただきた
い。

 そのためには私たちも全力を挙げて立憲民主党としても応援をさせていただき、
協力したいと思っています。

 風化させてはなりません。本当に私たち一人ひとりが、この拉致問題をわがこ
ととして考えて、そして被害者全員を取り戻すために、我々政治家もそうですが、
多くの国民の皆さん、ここにお集まりの皆様方と一緒になってその思いを広げな
がら解決へ向けて、そして被害者救出へ向けて今後とも全力を挙げて取り組んで
いくことをお約束して、一言ご挨拶をさせていただきます。本日はありがとうご
ざいます(拍手)。

◆政府与党一丸となって全力を尽くす

竹内 譲(公明党拉致問題対策委員長、衆議院議員)

 本日は寒さ厳しき中ご苦労様です。

 2002年10月に5名の拉致被害者の帰国が実現して以来、一人の拉致被害
者の帰国も実現できないまま、21年もの長い年月が経過してしまったことは、
痛恨の極みであり、私自身としても誠に申し訳なく思います。

 しかし同時に、北朝鮮に対する怒りを禁じざるをえません。政府は拉致被害者
ご家族が高齢になる中で、「時間的制約のある拉致問題はひとときもゆるがせに
できない人道問題であり、政権の最重要課題である」として、認定の有無に関わ
らず、すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向け全力で取り組んでいます。

 本年2月に、家族会と救う会の方々は、「親の世代が存命の内に全拉致被害者
の即時一括帰国が実現するなら、わが国が北朝鮮に人道支援を行うことに反対し
ない」とする新たな運動方針を決定され、金正恩委員長に対する3回目のメッセー
ジでその趣旨を示されました。

 北朝鮮国内の食糧不足が伝わる中、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国実現
のため、人道支援が北朝鮮との交渉の足掛かりになればとのご家族のお気持ちの
表れかと存じますが、この決断に至るまでには様々な葛藤があったのではないか
と拝察しています。

 わが党の山口代表はこの運動方針について、「ご家族の切実な気持ちを十分く
み取る必要がある」と述べると共に、人道支援に関しては、「対話のきっかけを
作ることにつながるのならば、手段の一つとして念頭に置いてよい」との立場を
表明しており、私も皆様方の決断を重く受け止めています。

 一方、北朝鮮は大変苦しい経済状況の中で、国民の生活を顧みず昨年1年間で
少なくとも59発以上の弾道ミサイルを発射し、今年に入ってからも断続的に反
射しています。

 また先日は、弾道ミサイル技術を使用した軍事偵察衛星の3度目の打ち上げを
強行したほか、7回目の核実験を行う構えを見せており、依然としてわが国を初
めとする国際社会に対する挑発を繰り返しています。

 また9月には金正恩委員長がプーチン大統領と首脳会談を行う等、北朝鮮はロ
シアとの関係を深めています。ウクライナ侵略を続けるロシアに北朝鮮は弾薬を
供給する一方、ロシアが弾道ミサイル等の技術を北朝鮮に提供するといった動き
も懸念されています。

 こうした中北朝鮮は、新型コロナウイルス感染症対策を理由に行ってきた国境
を越える人的往来の制限を、今年8月に緩和し、国外滞在中の住民らの帰国を認
め、9月には外国人の入国も許可したと報じられています。

 また北朝鮮では、昨年の農作物の不作や穀物の流通統制強化により、一部で食
糧供給が滞り食糧不足が発生しました。そのため農作物の横流しを厳罰化し、流
通統制をさらに強化するための農業法の改正を行ったとも報じられています。

 しかし、状況が好転したとの情報はなく、依然として食糧不足は深刻と見られ
ています。

 本年5月27日に開催された前回の国民大集会において、岸田総理は、「金正
恩委員長との首脳会談を早期に実現すべく私直轄のハイレベルで協議を行ってい
きたい」と踏み込んだ発言をされました。

 これに対し北朝鮮はすばやく反応し、その二日後に、「両国首脳が会えない理
由はない」とする外務次官談話を発表しました。これは経済難、食糧難にあえぐ
北朝鮮が、わが国との交渉の窓口を開けようとしている証左です。

 日本にとっては、北朝鮮が経済的苦境に陥り人道支援を必要としている今だか
らこそ、拉致問題解決のための交渉を前進させるチャンスであると考えます。

 9月29日に開催された「東京連続集会」において、横田拓也家族会代表は、
「官邸主導で、そして岸田首相の強いリーダーシップのもと、北朝鮮と真剣に向
き合い一日も早い拉致事件解決につなげてほしい。そのためには日朝首脳会談を
開催する必要がある。ハイレベルな協議を着実に進めてほしいと思う」と述べら
れました。

 拉致問題の解決はまさしく時間との戦いでもあります。一刻の猶予もありませ
ん。我々公明党は一日も早くすべての拉致被害者の皆様がご家族のもとにお戻り
いただけるよう、政府与党一丸となって、皆様と共に全力を尽くす決意であるこ
とを申し上げ、私の挨拶といたします。ありがとうございました(拍手)。

◆一日も早く拉致被害者を取り戻したい

東 徹(あずまとおる、日本維新の会拉致対策本部長、参議院議員)

 皆さん、こんにちは。本日足元の悪い中、寒い中をこうして全国からお集まり
いただき、心から感謝申し上げます。

 先ほどから縷々お話がありましたが、この場に立つといつも思うわけですが、
2002年の小泉訪朝依頼、21年間も一人も取り戻せない状況、そして政府が
認定する被害者17人、そして拉致の可能性が排除できない特定失踪者800人
がいる中で、一人も取り戻せない状況に本当に心苦しく、申し訳ない思いをいた
しています。

 我々に一体何ができるのか。自問自答していますが、先日11月22日の予算
委員会でわが党の三木けえ(圭恵)衆議院議員が質問をさせていただきました。
「産経新聞」に連載されている「めぐみへの手紙」を読み上げさせていただき、
そして岸田総理に拉致問題解決への決意を質問をさせていただきました。

 皆さんもご存じと思いますが、その「手紙」には、「一目だけでも姿を、声だ
けでも」という早紀江さんの切実な願いが書かれていて、読むたびに涙が出てく
るような思いです。

 岸田総理からは、「金朝鮮労働党総書記と直接向き合う覚悟で様々な働きかけ
を続けている」、「結果を出すよう全力で果敢に取り組んでいきたい」との発言
でした。

 横田早紀江さんの「お手紙」の中にもあるように、政府に対する不信感だけで
はなく政治に対する不信感もこのことが続けばどんどんとつながっていくのでは」
との思いをいたしています。

 我々としても、一日も早く拉致被害者を取り戻したいという思いでいます。拉
致問題は日本国民すべての問題である、自分のことだと捉えていただき、すべて
の国会議員が努力をしていかなければなりません。

 拉致問題は親子の再会を果たすことなく解決とは言えません。時間はわが国だ
けではなく、北朝鮮にとってもなんだというメッセージをしっかりと発信してい
かなければなりません。

 政府のすべての関係者におかれては、まず日朝首脳会談の実現に向けて覚悟を
持って取り組んでいただきたい。その思いで我々も全力で拉致問題の解決に向け
て取り組んでいくことをお誓い申し上げて、ご挨拶とさせていただきます。あり
がとうございました(拍手)。

◆国民の皆様と共に頑張る

川合孝典(国民民主党拉致問題対策本部長、参議院議員)

 皆さん、ご苦労様です。

 私ども国民民主党では、我々にできることは何なのかということを考え、この
間拉致被害者救出のための署名活動を全国で展開させていただいています。コロ
ナ禍の中でも全国の駅に暑い日も寒い日も立ち続けて、80万筆以上の署名を集
めて、今年も松本孟さんと共に官邸にお届けしました。

 我々にできることは何なのかということを皆さんも考え、国民の皆さんの記憶
が風化しないような取り組みをこれからもしっかりと続けていかなければならな
い。この認識を皆様と共有させていただければと思います。

 昨年のこの集会から1年が経過しました。私は昨年の集会で岸田総理のメッセー
ジを聞いて、大変胸を熱くしました。これまで拉致、核、ミサイルを一括して解
決するという高いハードルのもとに我々は取り組みを進めてしてきたわけですが、
今回は、「拉致問題を別次元の問題」として取り扱い、さらには独裁国家である
北朝鮮と向き合うために、総理自らが直接交渉に応じるということも、力強いメッ
セージとして発信していただきました。

 このことに我々は期待をしましたし、この取り組みが実現するためには全力を
あげて政府、そして拉致問題対策の取り組みに協力をしなければならない。この
ことは言うまでもないことです。

 同時に国民の皆様が、この問題に向き合っていらっしゃる皆様の期待感が高まっ
ていらっしゃる分、目に見える取り組みが速やかに求められている。このことも
事実です。

 従って、独裁者と向き合うためには国のトップが直接会って話し合うしか解決
策がないわけですので、岸田総理の金正恩総書記との直接対面をめざすために、
私たちは力を合わせてこの問題への取り組みを進めていこうではありませんか。

 私ども国民民主党は、一人の拉致被害者も残さずに、この国に取り戻す。その
ことを改めて皆さんにお誓い申し上げ、ざっぱくではありますが思いを述べさせ
ていただきました。皆さん、共に頑張りましょう。ありがとうございました(拍
手)。

司会 80万筆の署名ありがとうございました。これまでに1500万筆の署名
が色々なといころから来ていると聞いています。