「牙狼~GARO~」の主題歌は影山ヒロノブさん(JAMプロジェクト)。もう10年以上続く揺るぎない事だけど、僕はこの最初の主題歌を番組主題歌にするために、東北新社を辞職、「GARO」のプロデューサーも罷免された。

詳しく書くとまだ差し支えがあるだろうし、罷免された理由は他にも僕が生意気すぎた等、いろんな原因はあると思うけど、なんとしても作品を世に出したい(そしてこの素晴らしいい楽曲を主題歌にしたい)と頑張った事だけは事実。主演の小西遼生氏や藤田玲くん、当事者だった影山さんや、何より雨宮監督に後日「今でも感謝している」と言ってもらえたし、僕の名前をクレジットに入れる為の窮余の策?として最終話のみ役職名が出ずに「ガロを作った人たち」とまとめて名前だけが出る、ようにしてくれた。僕の名前もこっそり入れてもらっている。

前述した吉富先生の「RAY」を実写映像化したいという話が東北新社在籍中からあり、東北新社を辞職した後、当時声優事務所&養成所だったラムズに制作部部長という役職と共に招聘して頂いた。

ラムズ制作の「声優(顔出し)ドラマシリーズ」の第1弾として本作は作られ、人気声優野川さくらさんを主演に「仮面ライダー555」を終えた村上幸平氏も出演してくれている。今観なおしてもなかなか力作で、吉富先生もカメオ出演し、作品も褒めてくださった。漫画原作の実写化は(今のところ)これが最初で最後です。

「DSE」(声優ドラマ)は月イチペースで13本(つまり1年余)作られた。國府田マリ子さん、小清水亜美さん、白石涼子さん、後藤沙織さん、明坂聡美さん、森田成一さん等たくさんの声優さんに(顔出しで)出演して頂いた。

人気ゲーム「パルフェ」の声優さんたちにそのまま実写キャラを演じてもらったものもある。

シリーズ最後に人気ゲーム「True tears」をドラマ化した。これは声優さんではなくリアルな年代の中学生達をキャスティングしたもの。

13作中10作を監督させて頂いた。特撮アクションぽいのは1作も無く、殆どが心情を繊細に描き出す「青春ドラマ」であり、むしろ、僕の本来の作風はこれだ、などと今でも思っている。

同時期に他社からの委託で制作した「デモンバスタークラブ」と「聖少女戦士stヴァルキリー」という作品の主題歌を志倉千代丸氏が手掛けてくださっているのも、いい思い出(本人は忘れたいかも)。