このへんからが、ブログを再開しよう、始めようと思った理由というかきっかけになった本題に入る。何かに可能な限り正確に書き残しておくべき、という助言に従っての事。

僕は「仮面天使ロゼッタ」が好きだったし、平山亨先生とずっとこのシリーズを続けたかった。東宝さんからも映画や続編の話も来ていたし(のちに「漆黒のフレイア」となる)。

現在も活躍中のテレビ朝日の名物プロデューサーである中嶋豪氏が突如電話してきて(当時はsnsなどないからメールはあっても殆ど携帯に電話で来る)「うちの深夜の事業枠次のクール開くから何かやれよ!」と仰る。中嶋号と呼ばれたキャンピングカーに乗せられ、ドライブしながら「ネットゲームと連動させたい」「劇中にアニメがある」「主題歌は大月に頼んだ」とまくしたてられ「はい!やります!」と徹夜で「アリスインミレニアム」という企画書を書いた。

ヒーローデザインは「ロゼッタみたいな」と言われながら「ロゼッタに似ててダメだ!」と言われ、何度か描き直してもらった(結局バグアイのような仮面になった)。なかなかカッコいいのにタイツは脱がされ、フルフェイスに生足ミニスカという妙な出で立ちになった。

放送まであと2ケ月もなかった。

大々的に(!)テレビ朝日で「千年王国Ⅲ銃士ヴァニーナイツ」(「バニー」は嫌だと頑張った)の製作発表が行われる。

円谷映像が制作協力はしてくれるが、制作はテレビ朝日なのだという。豪さんがプロデューサーで皆その「号令」に従っていればよかったのだけど、何を思ってか豪さんが「お前が最終的には全部決めろ!全ての部署にダメ出ししろ!」と言う。よい意味で自主制作的だった円谷映像のスタッフとテレビ朝日のスタッフがどうも巧くかみ合っていない。監督たちもいまいちノッていない(気がする)。脚本家は名だたる方々が「号令」で揃っていた。何時間にも及ぶ本打ち合わせ、現場立ち合い、仕上げチェック…をしながら、畑澤はイチ会社員だった。しかも映像制作とは関係ない玩具企画会社の。

当時僕は開発部企画第1課課長という肩書になっていて、メインの事業だったTCG企画も堅調だった。2,3年前から国内では殆ど知られていなかったMTG(ギャザリング)を研究して、従来からあったカードダスにゲーム要素をプラスし、大人向けに「カオスギア」というTCGをバンダイから発売した(これが僕のプロデューサークレジット第1号)…やっと本題になったところで文字数…(やむおえず、続く)