「仮面天使ロゼッタ」は才能あふれる各話脚本・監督のお陰で話題になった。主演の吉井怜さんが本当に魅力的で、そこ居るだけで癒される、元気にしてくれる、まさにアイドルでした。お父さんヒーロー「神仮面ファラオン」役である潮哲也さんも最高でした(僕が「ライオン丸」好きだからキャスティングした訳ではないですが、今井さんがこの人なら畑澤さん、文句ないでしょ!?」と連れてきたのです。悪乗りして「風よ!光よ!」や「ロケットライオン丸!」のポーズをしてもらったりしました)。

天然アイドルの主人公あすか&姉御肌のスポーツ少女みどり&実は優しいギャルなつみという組み合わせはこの後多用することに。

佐々木剛さん、ひし美ゆり子さんが友情出演しているのは完全に僕の趣味で東映×円谷×ピープロの共闘の具現化(と言うほどの事もない)だった。

 

「仮面天使ロゼッタ」は東宝プロデューサーの目に留まり、東宝ビデオとしてビデオ、LD(!)化され、映画化も企画された。映画化にはならず、オリジナルビデオとして「仮面天使ロゼッタ漆黒のフレイア」が制作される。僕はその頃放映中の「ヴァニーナイツ」のプロデューサーだった事もあり、制作は東宝さんにお任せして、「原案」提供(プロット作成など)しかしていないけど、今も「ロゼッタ」が東宝作品として時々紹介されるのが本当に嬉しい。この時の東宝役員と円谷粲の出会いが、円谷と東宝の長年の軋轢を緩和?する一因になったのではないか、とさえ思う(のちにTBS・東宝・円谷映像共同製作の「円谷英二生誕100年企画」となる「STARBOWS」が制作される(僕はプロデューサーとして参加)。

その後東宝によって制作された「超星神シリーズ」にも繋がっていく(僕も「アクションプロデュース」として参加)。

タイガージョー虎錠之助を演じていた福島資剛さんに無理やり出演してもらい潮哲也さんと共演させたのは僕の趣味。お二人にはやはり無理やり僕らが作った自主映画の「ライオン丸」を観てもらった(恥ずかしい!)。

 

フレイアはロゼッタがエジプト神話だから次は北欧神話だ!と思って企画していた「仮面天使」シリーズの第2作ででした(神仮面オーディンも出る)。北欧神話は数ある神話の中でも大好きで、物語も引き裂かれた双子の姉妹の話で面白くなりそうだったのだけど…。

作品自体は清水厚監督の演出も冴えにさえた怪作・傑作!になっている。フレイアの真宮鏡子役を演じた吉川茉絵さんもハマリ役で、最近まえちゃんならぬ、えまちゃんという(僕的な視点で)似た雰囲気の女優さんと出会えた時、彼女の事と、実現しなかった彼女の物語も胸中に蘇った。