1日、神宮でレギュラーシーズン最終戦となるヤクルト対広島戦が行われ、ヤクルトが7対9で敗れました。今季限りで引退する雄平は6回から途中出場。最後の打席はセカンドゴロに倒れたものの、今季初打席となった7回の第1打席ではヒットを記録。現役19年間をヤクルトひと筋で貫いてきた背番号41の引退試合は2打数1安打で終え、神宮で最後の雄姿を見せました。

写真はサンスポより。


この日は5回裏終了時に雄平の引退セレモニーが行われ、大型スクリーンに現役生活を振り返る映像が流れ、BGMは登場曲でもあるMr.Childrenの「終わりなき旅」。その後、青木や家族から花束が贈られ、場内から惜しみない拍手が送られた中、6回表から途中出場。大歓声に迎えられながら守備位置につくと帽子をとって四方に頭を下げました。


そして雄平出場と同じタイミングで41歳の石川がマウンドに上がりました。石川は6月25日の巨人戦(神宮)で295試合連続先発登板のセ新記録を樹立し、その後も記録を306試合まで更新していましたが、雄平の引退試合に華を添えるような形で登板。連続試合先発のプロ野球記録は山内新一(南海など)の311試合で、あと5試合まで迫ってましたが、連続先発記録が途切れてまでも雄平のためにリリーフ登板したんですよね。粋な演出でした。


雄平は7回の第1打席では広島の5番手・森浦から外角146キロのストレートを見事なバットコントロールで弾き返すレフト前ヒットを記録。現役最後の打席となった8回の2打席目こそセカンドゴロに倒れたもののスタンドからは大きな拍手が送られ、9回終了までプレーを続けました。


試合は先発の高橋が2回までに5失点。ヤクルトは4回に6対5と一時は逆転しましたが、広島に再逆転を許して8回終了時では6対9。9回には今季1本もホームランを打たれていない栗林から宮本がソロを放って1点返し、さらに嶋の四球と山崎のヒットで二死一、二塁としましたが、最後は代打の青木が三振に倒れて試合終了。7対9で敗れ、レギュラーシーズン最終戦を白星で飾ることは出来ませんでした。


6年ぶりのリーグ優勝を果たし、この日でレギュラーシーズンの全日程を終えたヤクルトの高津監督は試合後のセレモニーで「少し遅くなりましたが、スワローズファンのみなさん、優勝おめでとうございます」とヤクルトファンにはお馴染みの名言で感謝の思いを伝え、CSと日本シリーズに向け「チーム、選手、スタッフはもちろん、ファンのみなさまと絶対に崩れない一枚岩となって勝ち抜いていきたいと思います。選手は頑張ってくれるはずです。絶対大丈夫です」とファンに結束を呼び掛けました。


高津監督はあいさつの途中で「この試合で引退を決意した大事な仲間がいます」と雄平を紹介。ヤクルト一筋19年で現役を退く仲間に呼びかけ、マイクの前に立った雄平は「本当にありがとうございました。今日をもちまして引退しますが、たくさんの方々に支えていただき、最後まで思い切りプレーすることができました。最高のチームメートと野球をできて、本当に楽しかったです。最高の思い出をありがとう」などとスタッフやファン、家族らへの感謝の気持ちを伝えました。


雄平は02年ドラフト1巡目で投手として入団し、144試合に登板して18勝。10年から野手に転向し、14年には打率.316、23本塁打で初のベストナインに選出。15年もレギュラーとして優勝に貢献し、優勝を決めた試合でのサヨナラヒットは今でも印象に残ってますよね。今季は故障もあってここまで一軍出場はありませんでした。ただやはりフルスイングの全力プレーは見てて気持ちいいんですよねぇ。「どんなときも優しく愛のある応援をしてもらった。感謝の気持ちでいっぱい。幸せな現役生活を送ることができた。チームはこれから大事な試合が待っている。これからもチーム一丸となり、必ず日本一になってくれることを願っている。絶対に大丈夫。また皆さんとお会いできる日を楽しみにしている」と、現役生活に別れを告げました。まだまだ出来そうだし、CSでも力を貸して欲しかったと個人的には思いますけどね。引退は寂しい気持ちが大きいですが、雄平は最後まで笑顔でした。お疲れ様でした。投手と野手のほか、長いリハビリも経験しているので、今後もなんらかの形でヤクルトを支えて欲しいです。


また村上は岡本(巨人)に1打点差でしたが、この試合で5打数無安打。打点を挙げることが出来ずに打点王こそ逃しましたが、ホームランは岡本と並ぶ39本塁打で揃ってホームラン王を獲得しました。


セ・リーグ史上3番目に遅い10月26日に優勝が決まり、パ・リーグではマジックが点灯しないままオリックスが25年ぶりの優勝。前年最下位チームが両リーグそろって優勝したのは史上初という異例のシーズンが11月1日で全日程終了しました。クライマックスシリーズは6日、セ2位の阪神が甲子園で3位の巨人と、パ2位ロッテがZOZOマリンで3位楽天と対戦してファーストシリーズが開幕。ヤクルトは10日からのファイナルステージで、勝ち上がってきたチームを神宮で迎え討ちます。