「あなたは私の希望の星」
青葉台の本屋さんで衝動買いしてきました。
表紙が綺麗で、心を鷲掴みされました。
内容は、ちょっときつめです。
再婚した母親が、不倫をして家を出た。
連れ子の穏は家に居づらくなり、成り行きで同級生の圭吾の家にいつく。
圭吾は穏を家におく条件としてセックスを要求する。
それも、いたずらに穏を傷つけるような。
そんなある日、穏はバイト先の芸大生、千に誘われプラネタリウムに
行く。そこで継父の息子で穏とは10も年の離れた義兄、栄に出会う。
圭吾との関係を栄が知り、二人は同居し始める。
急速に進展する二人の仲とは裏腹に、栄には病気があった。
母親との過去から、栄は他人に意識的に触れることができない
のだった――
身も心もぼろぼろのはずなのに、穏はどこにでもいそうな雰囲気を
持っていて、それがたまに崩れる穏とのギャップが辛いです。
でも辛いだけでは終わらせない。最後は皆、ハッピーエンドです。
栄も穏も、ものすごく傷ついているはずなのに、
辛くない。二人だから、幸せなんだよ。って空気を出してて、
読んでいて泣き笑いでした。
私は、主人公二人よりも、穏に片思いしていた千と、千に片思いして
同居している光成さんの恋が好きです。
「自分の気持ち殺すなんて馬鹿みたい」って光成さんの台詞が、なんとも響きました。
きついテーマでしたが、登場人物たちのキャラクターが
物語を明るくして、奥行きを出してました。
久しぶりにいい衝動買いでした^^
