今年の春先の事。
朝起きると、布団から一番遠い窓から何やら物音がする。
よく聞いてみると、それは鳥の鳴き声だった。
おそらく、雨戸の隙間にでも巣をつくったのだろう。
彼らの子育てが無事終わるまで、あの窓を開けることはできない。
部屋には窓が4つあり、巣ができたのはそのうちの1つだから、
換気などで困ることはなかった。
ただ、彼らの生活に伴う音が唯一私の安眠を害した。
時がたち、いつしか窓から鳴き声はしなくなった。
しかし、私はあの窓を開けることができなかった。
窓を開けるということは、彼らの暮らした歴史を壊してしまうと
いうことであり、私はその歴史を消す決意ができなかったのだ。
そして今日。
私はようやく、窓を開ける決意をした。
自分でも驚くほど、私の心は静かだった。
半年も触れていなかった雨戸に、ゆっくりと手を伸ばす。
がたがたと古びたそれは音を立てる。
さあっと朝日が差し込み、それが窓が開いたことを示す。
雨戸のレールには、彼らがたしかにそこにいたことを
示すものが残っていた。
干からびたトカゲと、彼らの羽根が。
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以上が私の部屋で実際に起こったことです。
本当に、事実なんですよ(´・ω・`)
窓開けられないっていうより、騒音がヤバかったです。