胚の凍結融解は非常に繊細な作業行程が必要です。培養士の中でもかなりの訓練が必要とされます。また必要な溶液もしっかりとプロトコール通りに使用しないといけなくてその管理も大変です。
今回Gaviという機械が凍結胚を半自動的に作成することができ数年前に販売されました。
この機械が培養士と比較しその後の培養の成績はどうなったのかを調べています。
この様な検討は今まで多く出ていなかったため興味深い結果と言えます。
培養士による手作業では、ばらつきがあり経験値が高い場合は良いもののそうでない場合には良くない結果となり得ます。この半自動凍結機器Gaviにより凍結過程を標準化することによって、培養士の経験によらず、施設の規模によらず同じ様な結果が得られるのであれば理想だとは思います。
この論文の結論としては半自動の凍結機器は培養士とほとんど同様の成績を出しています。しかし問題点もあり作業時間がかかりスタッフの煩雑性も増すとなっています。培養士には不評の様です。今後の機器の更なる改善が必要なのかもしれません。
Human Reproduction, Vol.36, No.8, pp. 2101–2110, 2021
A randomised, multi-center, open trial comparing a semi-automated closed vitrification system with a manual open system in women undergoing IVF