受精の際には雌雄前核がそろう2PNが正常と判断されます。もし1つしか前核が無い場合には1PNとして移植には用いないという施設もあります。
この論文では例え1PNでも胚盤胞になれば移植しても大丈夫と言うことを示しており興味深い論文です。
この表は分割胚での1PNと2PNの成績を調べていますが、分割胚だと2PNの方が有意に成績が良い事がわかります。流産率は差がありません。
この表は胚盤胞での1PNと2PNの成績を調べていますが、胚盤胞だと1PNでも2PNでも変わらない事がわかります。流産率も差がありません。
1PNからできた胚でも胚盤胞の場合には2PNからと比較して先天異常や精神運動性の問題は2歳の段階では認められていません。
結論
1PNの場合には胚盤胞まで培養して、胚盤胞になれば移植しても問題ない事が分かります。
Fertil Steril. 2019 Sep;112(3):527-533.
Obstetrical and neonatal outcomes after transfer of cleavage-stage and blastocyst-stage embryos derived from monopronuclear zygotes: a retrospective cohort study